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「独占してたのか」休憩用のベンチを独占する客。だが、スタッフの一言で空気が一変

二時間待ちの人気アトラクション
その日は家族で、以前から楽しみにしていた有名な遊園地へ出かけました。
お目当ては、園内でいちばん人気のあるアトラクションでした。
入り口の案内板には、待ち時間およそ二時間と表示されています。
長い列は何度も折り返しながら続いていて、その途中には、順番を待つ人が少しだけ足を休められるようにと、ベンチがいくつか置かれていました。
列がベンチのそばまで進んだ人が腰かけて休み、また立ち上がって前へ進む。
誰もがそうやって、長い待ち時間をやり過ごしていたのです。
ベンチを離れない女性
ところが、そのベンチのひとつに、ずっと座ったまま動かない女性がいました。
列の流れとは関係なく、スマートフォンをいじり続けているのです。
はじめは、疲れて休んでいるのだろうと思っていました。
けれど、私たちの列が何度折り返しても、その人はまったく同じ場所から動きません。
不思議に思って眺めていると、からくりが見えてきました。
連れを先に列へ並ばせておき、列が折り返してベンチのそばまで来たところで、何食わぬ顔で合流していたのです。
つまり彼女は、ベンチに居座りながら、並ばずに順番だけを進めていたのです。
(独占してたのか)
そのあいだ、本当に足を休めたい人は、席に座ることさえできません。
周りの人たちも同じことに気づいたのか、困ったような、あきれたような視線が、少しずつその一角に集まり始めていました。
周りが見抜いた瞬間
ちょうど列を見回っていた係員が、その様子に気づいて足を止めました。
そして女性のそばへ歩み寄ると、穏やかに、しかしはっきりと声をかけたのです。
「こちらは、並んでいる皆さまの休憩用のベンチです、他の方にも配慮をお願いします」
女性は決まりが悪そうにスマートフォンをしまうと、連れの人と気まずい視線を交わし、そのまま列を離れて歩き去っていきました。
ベンチは、ようやく本来の役目を取り戻したのです。
空いた席には、待ちくたびれた高齢のご夫婦が腰かけ、ほっとした表情を見せていました。
順番を守るというあたり前のことが守られただけで、周りの空気はこんなにも軽くなる。私は妙に感心してしまいました。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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