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「私は相続を放棄するよ」両親の遺産を相続放棄した姉。だが、義兄が激昂して告げた一言に言葉を失った

両親を看取った後、姉と切り出した相続の話
両親を相次いで看取り、四十九日も無事に終えた頃でした。実家には誰も住む人がいなくなり、預金や土地をどうするか、姉と腰を据えて話し合う段になりました。
姉は車で2時間離れた場所に嫁ぎ、私はずっと実家の近くで暮らしてきました。両親が体を悪くしてからの数年、通院の付き添いや入退院の手続きは、ほとんど私と妻で回してきた格好です。
遺産分割の書類を前に、姉は静かに切り出しました。
「両親の世話はあなたがよく見ていたから、私は相続を放棄するよ」
思わず顔を上げました。法律上は姉と私で半分ずつが原則です。
家や預金を合わせるとそれなりの金額になります。それでも姉は、私と妻が背負ってきた介護の時間を見ていたのでしょう。
落ち着いた声で、もう決めたから、と繰り返しました。私は素直にありがたく頂戴することにし、姉も同意の意思を改めて口にしてくれました。
その場の空気は穏やかで、ようやく肩の荷が下りた気がしました。子どもの頃から温厚な姉でしたが、こんな大きな決断をすっと出せる人だったのかと、改めて感謝の気持ちが湧いてきます。
妻も涙ぐみながら、ありがとうと姉に頭を下げていました。
翌週、義兄から届いた一本の電話
ところが、それから1週間も経たないうちに、姉の夫から電話が入りました。普段は法事の席で挨拶するくらいの間柄です。受話器の向こうの声は、最初から妙に張り詰めていました。
「やはり相続は半々にすべきだ」
のっけからの主張でした。事情を聞くと、姉が家に帰ってから、相続を放棄するつもりだと夫に話したそうです。
義兄はその場で激高し、もらえるものはきっちりもらうべきだと姉に詰め寄ったといいます。
「相続は半分分けるのが普通だ」
声色も口調も、それまでの温厚な義兄とは別人でした。
姉が両親の介護を一切手伝わなかった事実も、私と妻が何年も走り回ってきた事情も、義兄の頭からはきれいに抜け落ちているようでした。
姉は電話越しに「ごめんなさい、私は最初の話のままでいい」と何度も詫びてくれましたが、義兄の勢いに押されて家の中で板挟みになっています。
最終的に、書類を作り直して半分ずつで分けることになりました。
法律通りといえば法律通り、それ以上は何も言えません。それでも、金額の話になった瞬間に豹変した義兄の顔が、ずっと頭にこびりついて離れません。金は人を変えるのだと、50代になって改めて思い知らされた一件でした。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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