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「うちの孫だから会計は私がするわ」義母の優しさ。だが、実の両親が感じた違和感とは

お宮参りの会計で
息子のお宮参りの日だった。
私の両親と夫の両親を招いて神社にお参りし、そのあと料亭で食事をした。孫を囲んで記念撮影もして、和やかな一日だった。
問題は、会計のときに起きた。両家を招いた側として、支払いは私たち夫婦がするつもりでいた。ところが席を立った瞬間、義母がすっと伝票を抜き取ったのだ。
「うちの孫だから会計は私がするわ」
止める間もなかった。それを見ていた私の両親は、申し訳なさそうに顔を見合わせている。
「お食事代まで出してもらって……。せめてお祝いだけでも渡させてね」
母はそう言ってご祝儀袋を差し出し、あとで私にそっと耳打ちした。
「片方だけ払ってもらったら、こっちも何かお返ししないと」
気を遣わせてしまった。私は、この空気をどうにかしたかった。
一方通行の「うちの孫」
家に帰ってから、私は夫に相談した。
「食事代は私たちが出したことにして、お義母さんが出してくれた分はお祝いとして受け取ろうよ。そうすれば私の親も気にせずに済むから」
夫はうなずき、その日のうちに義母へ電話をかけてくれた。
ところが、返ってきたのは思いがけない言葉だった。
「お金なんて気にしなくていいのよ。うちの孫なんだから」
スピーカー越しのその一言に、私は思わず眉をひそめた。
(うちの孫って……私の両親にとっても、同じ孫なのに)
悪気がないのは分かっている。だからこそ、胸の奥に小さな棘が刺さった。
夫が両家に引いた線
けれど夫は、母親の言葉に流されなかった。少し間を置いて、はっきりと告げた。
「妻の両親にとっても同じ孫なんだ」
そう前置きしてから、夫は続けた。「片方だけが出したら、あちらのご両親が気を遣うだろ。だから食事代は、俺たちがちゃんと払うよ」
電話の向こうで、義母が息をのむのが分かった。
「……そんなの、いいのに」
語尾が、みるみる小さくなっていく。
「よくないよ。両家そろってお祝いした日なんだから、どっちの親にも気持ちよく帰ってもらいたいんだ」
しばらくの沈黙のあと、義母はようやく折れた。「……分かったわ」と、消え入るような声だった。
後日、私の両親には「食事代は自分たちで払って、お祝いはありがたく受け取った」と伝えた。母の顔から、あの申し訳なさそうな表情はきれいに消えていた。
「これで両家、おあいこね」母が笑う。
「うちの孫」は、いつのまにか「みんなの孫」に変わっていた。夫がまっすぐ引いてくれた一本の線が、両家をちょうど同じ高さに並べてくれた気がした。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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