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「来年の班長、あなたね」介護中の私に押し付ける自治会会長。だが、町内の規約を突きつけた結果

「来年の班長、あなたね」介護中の私に押し付ける自治会会長。だが、町内の規約を突きつけた結果
同じゴミ置き場、なのに当番はうちだけ
うちの班のゴミ置き場は、自治会に入っていない家も普通に使っている。
なのに、掃除も当番も、会費を払っている加入世帯だけで回す決まりだった。
「未加入のお宅は、当番なしでいいんですか」
そう尋ねても、あの家は昔から特別なの、と流されるだけ。納得はいかなかったが、新参の私が言える立場でもなかった。
仕事に出て、夜は親の介護、合間に家事。月に何度かのゴミ当番すら、正直ぎりぎりで回していた。
そんなある日、回覧板に一枚の紙が挟まっていた。来年度の班長は私だと、名指しで書いてある。
事前の相談も、打診も、何もなかった。回覧板を持ってきた会長を玄関で呼び止めた。
「班長の件、私は何も聞いていないんですが」
「でも、来年の班長、あなたね」
誰が決めたのかと聞いても、みんな順番だから、と取り合わない。
「うちは今、親の介護があって。会合に毎月出るのは難しいんです」
「介護なんてどこの家もあるの。あなただけ特別ってわけにはいかないわ」
誰がどう決めたのかを尋ねても、順番だから、決まったことだから、とそればかり。会話にすらならなかった。
役員会で出した一枚の規約
断れる空気ではなかった。それでも引き受けてしまえば、介護が立ち行かなくなる。私は後日の役員会に、自分から出向くことにした。
「介護中のため、班長はお受けできません。免除の規定と、選び方の手順を書面で示してください」
会長は一瞬、言葉に詰まった。
「昔からの、流れというか……」
視線が、手元の資料へ泳ぐ。流れ、という言葉以外が出てこない。
そのとき、横にいた班の女性が口を開いた。
「実は、うちも同じ思いだったんです。事情があっても断れなくて」
会場の数人が、小さくうなずいた。私は持参した自治会の規約を、該当の一行で開いて差し出した。
「ここに、事情のある世帯は申し出により免除、と書いてあります」
規約をのぞき込んだ会長は、もう「流れ」とは言えなかった。
「……たしかに、そう書いてあるわね」
その場で、私への班長指名は撤回された。来年度からは、まず本人に事前に打診してから決めることになった。
「ずっと、おかしいと思ってたのよ」
会が終わると、さっきの女性が私の腕に触れた。会長は私と目を合わせないまま、資料をそそくさとまとめて先に出ていった。回覧板の一枚で押し切られる班は、もう終わったのだ。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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