Share
「シール貼ってたもん」消えた限定おもちゃをママ友の家で発見→剥がした跡を見つけ、問い詰めた結果

「シール貼ってたもん」消えた限定おもちゃをママ友の家で発見→剥がした跡を見つけ、問い詰めた結果
気さくなママ友と、消えたおもちゃ
子どもが幼稚園に通っていた頃、仲のいいママ友グループがあった。
その中の一人は気さくで、面倒見もいい人だった。私も特に警戒することなく、自宅に招くこともあった。
「お邪魔しまーす。お茶、私が淹れようか?」
「気をつかわないでくださいよ」
そんな間柄だった。事件が起きたのは、ある日のことだ。子どもが大切にしていた限定版のおもちゃが、家からなくなった。
「ママ、あれどこ?ぼくの、ないの」
家じゅうを探したが、どこにもない。子どもは泣いて落ち込んでしまった。珍しい品で、もう手に入らない。私も一緒になって、何日も心当たりを探し続けた。
ママ友宅で見つけた、同じもの
数週間後、そのママ友の家で子どもを遊ばせていたときだ。棚の上に、見覚えのあるものが置かれていた。あの限定版のおもちゃと、まったく同じものだった。
「あれ、それ……」
「あー、それね。うちの子も気に入ってるの」
珍しい商品だから、つい目が留まった。
でも世の中に一つだけのものではない。偶然同じ物を持っているのかもしれない。
私はそう、自分に言い聞かせた。
ところが帰宅した子どもが、こともなげに言ったのだ。
「あれ、前にうちにあったやつだよ」
「シール貼ってたもん」
無邪気な声だった。子どもは、自分の宝物に目印のシールを貼っていた。私と一緒に貼った、あのシールを。あのおもちゃの裏に。
剥がされた跡と、二転三転する答え
私はその日、ママ友宅で撮った何気ない写真を見返した。
棚のおもちゃが、隅のほうに小さく写り込んでいる。
拡大して、息が止まった。子どもがシールを貼っていたはずの場所に、何かを剥がしたような跡が、うっすらと残っていたのだ。
「……これ」
後日、それとなく話を振ってみた。同じおもちゃ、どこで買ったんですかと。
すると彼女の答えは、不自然に揺れた。
「ああ、フリマアプリで買ったの」
「あれ、親戚の子からもらったんだったかな」
言うたびに、入手先が変わっていく。
それでいて、彼女の口調はずっと穏やかなままだった。
「そんなに気になる?同じ物なんて、いくらでもあるでしょ」
逆に、こちらが疑い深い人間みたいに思えてくる。私は、それ以上問い詰めることができなかった。彼女は最後まで、何も認めなかった。
それからしばらくして、別のママ友の家でも物がなくなったという話を耳にした。
気づけば、彼女の周りからは一人、また一人と人が離れていった。私もその一人だ。真相は、今もわからない。ただ、あの家に子どもを連れて遊びに行くことだけは、二度となかった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事


