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「公園で誰が誰に何をしたか、ぜんぶ知ってるよ」何でも話す年長の女の子。だが、親たちの反応が変わった理由とは

お迎えの時間になると、話がひとつ増えていました
子どもが幼稚園に通っていた頃の話です。同じ園に姉妹で通っている家庭があり、その上のお姉ちゃんは年長さんでした。
その子は、とにかく周りのことをよく見ています。誰と誰が遊んでいた、誰が泣いていた、そのとき近くに誰がいた。見かけた出来事を、お迎えに来たお母さんへ次々に話していました。
「公園で誰が誰に何をしたか、ぜんぶ知ってるよ」
本人に悪気があるわけではなく、見たことを話したいだけなのでしょう。お母さんも娘さんの話を楽しそうに聞き、その内容を近くにいた親たちへ話すことがありました。
ただ、子どもが見た一場面だけでは事情が分からないこともあります。「今日はこんなことがあったらしいよ」と話が回ってくるたび、私は少し身構えるようになっていました。
お迎えの時間になると、いつの間にかその子の周りに何人かの親が集まります。今日はいったい何の話だろう。そんな空気が門の前にできていました。
いつもの話の中に、少し違う出来事が混じっていました
ある日の夕方、その子がいつものように駆け寄ってきました。
「今日ね、園庭で転んだ子がいたの」
また何かあったのかと思って聞いていると、その続きを話し始めました。
転んだ子のところへすぐに駆け寄り、手を貸していた子がいたそうです。別の場面では、困っていた子に声をかけ、一緒に先生のところまで行ってあげた子もいたといいます。
いつもと同じように、女の子は見たことをそのまま話しているだけでした。
それなのに、その日の親たちの反応は少し違いました。
「そんなことしてたんだ。家では何も言わないのに」
名前を挙げられた子の親が、驚いたように笑いました。周りにいた人たちも、「それはうれしいね」「ちゃんと見てるんだね」と穏やかな表情になっています。
それまで、女の子の話が始まると少し警戒していた私も、その日は素直に聞いていました。
情報通なのは、相変わらずでした
それを境に、その子がおしゃべりをやめたわけではありません。
次の日も、その次の日も、見つけた出来事を一生懸命話していました。
ただ、お母さんが「それで今日は、誰か優しくしてた?」と聞くことが増えました。すると女の子も思い出したように、「そういえばね」と別の出来事を話します。
噂のような話がまったくなくなったわけではありません。それでも、お迎えの輪の中に「今日はこんないいこともあったらしいよ」という話が混じるようになりました。
見ているものは同じでも、何に目を向けるかで聞く側の気持ちはずいぶん変わるものです。
以前は少し身構えて門をくぐっていた私も、その子が駆けてくる姿を見ると、「今日は何を見つけたのかな」と笑えるようになっていました。
※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた60代以上女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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