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「窓際の席にしてくれ!」常連だからと優遇するよう求める客。だが、責任者が毅然と対応した結果

「窓際の席にしてくれ!」常連だからと優遇するよう求める客。だが、責任者が毅然と対応した結果
窓際の席を要求する男性客
数年前の大型連休に、温泉旅館へ宿泊したときのことです。
朝七時を過ぎたばかりでしたが、朝食バイキングの会場はすでに多くの宿泊客でにぎわっていました。
私が入口近くで案内を待っていると、前に並んでいた年配の男性が、女性スタッフに強い口調で詰め寄りました。
「窓際の席にしてくれ!俺は何度もここを利用しているんだ」
窓際には山の景色を見渡せる席が並んでいましたが、そのときはすべて埋まっていました。
スタッフは落ち着いた声で説明します。
「申し訳ございません。窓際のお席は、ただいま満席でございます」
そして、会場の内側にある空席を示しました。
「こちらのお席でしたら、すぐにご案内できます。窓際をご希望の場合は、空くまで少しお待ちいただくことになります」
しかし、男性は納得しませんでした。
「あんな席では意味がない。俺は何度も泊まっている上客だぞ。誰かを別の席に移せばいいだろう」
すでに食事をしている客を移動させるよう求める男性に、周囲の空気が一気に重くなりました。
後ろには数組の宿泊客が並んでいます。小さな子どもを連れた家族もいて、困ったように入口の様子を見つめていました。
スタッフは何度か頭を下げながらも、男性の要求を受け入れることはありませんでした。
「お食事中のお客様に、席の移動をお願いすることはできません」
「だから、俺を優先しろと言っているんだ」
男性の声がさらに大きくなったところで、奥から責任者らしい男性スタッフがやってきました。
責任者が示した二つの選択肢
責任者は男性の前で一礼すると、静かな声で話し始めました。
「いつもご利用いただき、ありがとうございます。ただ、お席は皆様を同じ順番でご案内しております」
男性は腕を組み、不満そうに窓際を指さしました。
「常連を大切にしないのか」
責任者は表情を変えませんでした。
「いつもお越しいただくお客様も、本日初めてお越しいただいたお客様も、私どもにとって大切なお客様です」
そして、改めて二つの選択肢を示しました。
「現在空いている内側のお席でしたら、すぐにご案内できます。窓際をご希望でしたら、順番にお待ちいただき、席が空きましたらお声がけいたします」
男性はしばらく黙っていました。
特別扱いを求めても、すでに座っている客を移動させてもらえるわけではありません。後ろの列から向けられる視線にも気づいたようでした。
「……もういい。空いている席でいい」
男性はそう言うと、最初に案内されていた会場内側の席へ向かいました。
責任者は男性を席まで案内したあと、入口で待っていた私たちに向き直りました。
「お待たせしてしまい、申し訳ございません。順番にご案内いたします」
止まっていた列が、ようやく動き始めました。
男性は何度も利用していることを理由に、ほかの宿泊客より先に窓際へ座ろうとしました。
しかし、スタッフが守ったのは、常連客の機嫌ではありません。
誰か一人を特別扱いせず、すべての宿泊客を同じように案内するという、当たり前の順番でした。
大きな声を出しても、すでに食事を楽しんでいる人を動かすことはできません。
丁寧な言葉を崩さず、それでも無理な要求には応じなかったスタッフの対応が、今も印象に残っています。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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