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「どこに出しても恥ずかしくない子なの!」と成績自慢するママ友。だが、当の息子の一言で真っ赤に固まった

「どこに出しても恥ずかしくない子なの!」と成績自慢するママ友。だが、当の息子の一言で真っ赤に固まった
待合室の主
子どもの習い事の送り迎えで、毎回顔を合わせるママ友がいた。待ち時間に交わすのは、いつも決まって彼女の自慢話だ。
その日も、レッスンが始まると同時に切り出してきた。
「うちの子また満点なの、お宅は?」
「うちは、まあぼちぼちで」
「ぼちぼちかあ。うちは塾なしでもできるから、ほんと助かっちゃって」
聞いてもいないのに、テストの点も、先生の褒め言葉も、次々と並べてくる。挙げ句、よその子を引き合いに出して下げるのが、彼女の話の締めくくりだった。
「あの子はまだ九九で苦戦してるみたいだけどね」
周りのママたちは、聞こえないふりをして苦笑いを浮かべるしかなかった。
止まらない比べ合い
その日に限ったことではない。彼女の自慢は、毎回少しずつ形を変えて繰り返された。
「運動も得意でね、先生が一番だって」
「すごいですね」
「ほんと、どこに出しても恥ずかしくない子なの!」
誰かが相槌を打てば打つほど、彼女の声は大きくなっていく。私は曖昧にうなずきながら、早くレッスンが終わってほしいと時計ばかり見ていた。
「お宅のお子さんは、何か習い事させてるの?」
「うちは、本人がやりたいって言ったものだけで」
「そう。うちは選ばせる前に、こっちが見極めてあげないとね」
そう言って、彼女は満足そうに笑った。隣に座っていたママが、こっそり耳打ちしてくる。
「毎回これだもんね」
「ね」
誰も口には出さないけれど、待合室の空気は彼女の独壇場にうんざりしていた。それでも誰一人、面と向かって止めることはできなかった。
いちばんの一言
その日も成績自慢が始まった、まさにその瞬間だった。待合室の扉から、当の息子さんがひょいと顔を出した。
「ママ、ぼくの点数の話、もうやめてって言ったじゃん。はずかしいから」
静まり返った待合室に、子どもの澄んだ声だけが響いた。彼女の顔が、ゆっくりと固まっていく。
「あら、だって……」
言いかけて、言葉が続かない。みるみる頬が赤く染まり、やがて何も言えずに黙り込んでしまった。聞いていたママたちが、思わず目を見合わせる。
誰かが、こらえきれずに小さく微笑んだ。
息子さんはそれだけ言うと、また奥のレッスン室へ戻っていった。残されたのは、真っ赤になってうつむく彼女の姿だけだった。
「……レッスン、もうすぐ終わるね」
誰かがそう話を変えて、強張っていた空気がふっとほどけた。その日を境に、待合室から比べ合う声は消えた。
子どもたちの音読が壁の向こうから聞こえてくる、ただそれだけの穏やかな時間が戻ってきたのだ。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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