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「後でまとめて会計でいいよ」外国のバーで会計しようとした私たち。笑顔で見送られた瞬間

動物園のあとのバーで
友人二人と、思いきってオーストラリアへ旅に出ました。
シドニーの空はどこまでも青く抜けていて、二十代の私たちには、目に映る何もかもがまぶしく見えました。
コアラやカンガルーを見に動物園をたっぷり巡ったあと、南半球の強い日差しですっかり喉が渇いた私たち三人は、通りかかった路地裏の小さなバーへ、吸い込まれるように入りました。
カウンターで先に注文して支払う仕組みのようで、私はビールを、友人たちは色あざやかなカクテルを頼みました。
財布を取り出して支払おうとすると、店員がなぜか笑顔で首を振るのです。
「後でまとめて会計でいいよ」
そう言われたように聞こえました。
てっきり先払いの店だと思っていたので少し不思議でしたが、深くは考えず、私たちは冷えたグラスを手に奥の席へと運びました。
お会計をお願いすると
キンと冷えたビールは驚くほどうまく、旅の思い出話に花が咲きました。
慣れない海外での緊張もほぐれ、笑い声が絶えません。
ひとしきり飲んだところで次の店へ移ろうとなり、私は再びカウンターへ向かいました。
覚えたての英語で、ゆっくりと支払いを頼みました。
「お会計をお願いします」
すると、レジの奥に立っていた店員が、にっこり笑ってこう返したのです。それは、まるで思いがけない一言でした。
「You are free」
あなた達は無料だよ、という意味でした。
一瞬、頭が追いつかず、私たち三人は顔を見合わせて、思わず「えっ」と声をあげてしまいました。
笑顔の見送り
聞き間違いかと、もう一度たずねても、返ってくる言葉は同じ。
ふと見れば、レジのまわりには屈強な男性店員が集まっていました。
四人そろって、こちらへ向けて満面の笑みで大きく手を振っています。
何がなんだか分からないまま、お礼を言う暇もなく、私たちもつられて、ぎこちなく手を振り返しました。
結局、何が起きたのか分からないまま、苦笑いで店をあとにするしかありませんでした。
一日に一組だけの無料サービスでもあったのか、それとも日本から来た客が珍しかったのか、真相はいまも分かりません。
ただ、あの店員たちの底ぬけに明るい笑顔だけは、今でもはっきりと胸に残っています。
言葉も満足に通じない土地で受け取った思いもよらない親切が、この旅をいちばん温かい一場面にしてくれました。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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