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「スピーチは、4番目でお願いね」当日2時間前に頼まれた私。100人の前で見事に乗り切った理由

「スピーチは、4番目でお願いね」当日2時間前に頼まれた私。100人の前で見事に乗り切った理由

早めに着いた式場の街

親しい友人の結婚式が、東京で開かれることになりました。

地方に暮らす私は、遅れては大変と、朝いちばんの新幹線に飛び乗ったのです。式場のある街には、開始のかなり前に着いてしまいました。

時間があるので、駅前のカフェでひと息つくことにしました。

晴れ着の裾を気にしながら、温かい紅茶を頼んで、久しぶりの再会に胸をふくらませていたのです。

そんなのんびりした気分に、一本の電話が割り込んできました。

画面に浮かんだのは、新婦とも親しい共通の友人の名前だったのです。

カフェにかかってきた電話

何の用だろうと軽い気持ちで出ると、相手はさも当然のように、明るい声で切り出しました。

「スピーチは、4番目でお願いね」

一瞬、頭が真っ白になりました。

スピーチと言われても、私はそんな話をまるで聞いていません。

聞き返すと、新婦から丁寧な依頼の手紙が届いていたはずだと言うのです。

そこで、ようやく思い当たりました。少し前、実家の母が郵便物を整理したとき、うっかり大事な手紙を捨ててしまったことがあったのです。

あの中に、依頼状が紛れていたに違いありません。

つまり私は、頼まれたことも知らないまま、あと数時間で大勢の前に立たされる立場だったわけです。今さら断れるはずもありませんでした。

100人の前で

私は紅茶を脇へ寄せ、手帳を広げて、残り2時間でスピーチを組み立てにかかりました。

友人と重ねてきた思い出をたどり、伝えたい言葉を、震える手で書き出していったのです。

会場に入ると、招待客は見渡すかぎりで、ざっと100人はいたでしょうか。

名前を呼ばれてマイクの前に立った瞬間、書いたばかりの言葉が頭から飛びかけました。

それでも深く息を吸って、友人の顔をまっすぐ見つめました。

飾らなくていい、思っていることをそのまま伝えよう。そう心を決めると、不思議と言葉がよみがえってきたのです。

詰まりながらも、私は最後まで祝いの言葉を届けきりました。席へ戻ると、隣の招待客が「よかったですよ」と小さく声をかけてくれます。新婦も、目に涙を浮かべてうなずいてくれました。

まさかの二時間前の指名を、どうにか乗り切れた。ほっとした帰り道、私はこの日のことをきっと一生忘れないだろうと思ったのです。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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