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「もう1枚、今の角度で撮らせて」進行を止める参列者。だが、式場スタッフの毅然とした対応で状況が一変

親族として招かれて
いとこの結婚式に、親族の一人として招かれました。
三十代も半ばになると、こうした晴れの席に呼ばれる機会も増え、私はスーツの襟を正して会場へ向かったのです。
式は厳かに始まりました。
新郎新婦が誓いの言葉を交わすたび、参列者は静かに見守り、温かな拍手を送ります。
よい式だと、私も素直に思っていました。
新郎新婦にとっては、一生に一度の晴れ舞台です。
その大切な一日を、誰もが心穏やかに過ごせるものと、私は信じて疑いませんでした。
ところが、参列者の中に一人、どうにも場の空気を読まない方がいました。
感極まってのことなのでしょうが、進行を無視して大きな声を出してしまうのです。
進行を止める一言
披露宴に移り、新郎新婦が各テーブルを回る時間になりました。
その方は、二人が自分の前を通るたびに呼び止めては、なかなか離そうとしません。
スタッフが次の席へと二人をやんわり促しても、おかまいなしです。
カメラを構え直しては、新郎新婦をたびたび立ち止まらせてしまいます。
「もう1枚、今の角度で撮らせて」
そう言っては、せっかくの進行の流れを止めてしまうのです。
新郎新婦も断りきれず、困ったような笑みを浮かべて立ち尽くしていました。
本来の主役が、一人の都合に振り回されている。
私は同じ親族として、なんとも落ち着かない気持ちで、その様子を見ていました。
式場スタッフの毅然とした誘導
そのとき、一人の式場スタッフが、静かに歩み寄りました。
声を荒げるでもなく、けれど、はっきりとした口調でその方に語りかけます。
「お写真は、このあと撮影のお時間を別にご用意しております」
そう告げると、スタッフは自然な仕草で新郎新婦を次のテーブルへと導きました。
角を立てず、それでいて有無を言わせない、見事な誘導だったのです。
写真を撮りたかった方も、そこまで言われては引き下がるほかありません。バツが悪そうにしながらも、素直にカメラを下ろしていました。
おかげで、止まりかけていた進行はすっと元の流れを取り戻しました。
新郎新婦もほっとした表情で、残りのテーブルを笑顔で回っていきます。
主役を守り、場の空気まで穏やかに立て直す。プロの仕事とはこういうものかと、私は胸のすく思いでその背中を見送りました。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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