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「独身の方は前に来てください」フラワートスで呼ばれた女性を見て、私がずっと引っかかっていた理由

祝福に満ちた披露宴
その日、私は長年の友人の結婚式に招かれていました。
四十を過ぎると、こうした華やかな席に呼ばれる機会もめっきり減っていて、朝から少しだけ晴れやかな気持ちだったのを覚えています。
式も披露宴も、終始あたたかな空気の中で進んでいきました。
新婦となった友人の幸せそうな横顔を見ていると、こちらまで胸が温かくなります。
私の隣の席には、たまたま新婦の姉が座っていました。
会話の合間に、その姉がまだ独身だと知りましたが、そのときは一つの事実として聞き流しただけでした。
ブーケトスの合図
披露宴も終わりに近づいた頃、新婦のブーケトスが始まりました。
司会の方が、独身の女性はぜひ前へ、と明るく呼びかけます。
会場のあちこちから女性が立ち上がり、前へと進み出ました。
その中に、隣にいた姉の姿もあったのです。
「独身の方は前に来てください」
その光景を眺めていると、私の胸にはなんとも言えない気持ちがわいてきます。
すると、親族の一人が姉の名前を大きく呼び、明るい声を張り上げました。
「次はあなたの番よ、しっかり受け取ってね」と、場を盛り上げるように声援を送ります。
周りからも、温かい笑い声と拍手が起こりました。
声をかけた本人は、きっと座を和ませようとしただけなのでしょう。
けれど、名前を呼ばれた姉は、頬を赤らめて、とても恥ずかしそうにうつむいていました。
割り切れなかった気持ち
声援を送った方に、悪気がなかったのは分かります。
むしろ、独りでいる姉を気にかけて、励ますつもりだったのかもしれません。
それでも、大勢の前で名前を呼ばれ、独身だとあらためて示された姉の横顔は、どう見ても居心地が悪そうでした。
そもそも、独身の人だけを名指しで前へ集めるという習わし自体が、今の時代には少しそぐわない気もしたのです。
結婚することだけが、幸せのすべてではないはずです。
姉には姉の歩んできた道があり、その日も心から妹を祝いに来ていたのに。
披露宴が終わってからも、私はあの場面をうまく飲み込めませんでした。
誰も悪気などなく、それなのに誰かが少しだけ寂しい思いをしている。その居心地の悪さが、どうにも消えてくれないのです。
あの日の、恥ずかしそうにうつむいた姉の横顔が、今も私の胸に、小さな引っかかりとして残っています。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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