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「私たちが停めるから少しズレてください!」駐車場で停めようとしたら走り込んできた女性。だが、係員の正論に態度が一変

ハザードを出して待った数分
週末のスーパーは、駐車場の入口から車の列ができていました。通路の奥では、誘導灯を持った係員が入ってくる車を順にさばいています。
出口に近い区画で、荷物を積み終えた車を見つけました。
待っている車は、ほかにいません。
私はハザードを点けて、その少し手前で停まりました。
やがてエンジンがかかり、ゆっくりとバックで出ていきます。
空いた枠にバックで入れようと、ハンドルを切ったときでした。
白い線の真ん中に、人が走り込んできたのです。
五十代か六十代くらいの女性でした。
両手を広げて、私の車の真後ろに立っています。
女性は入口のほうへ体を向け、大きく腕を振りはじめました。
列から一台の車が抜け出し、こちらへ近づいてきます。
運転席にいるのは、ご主人らしき男性でした。
窓の外から言われた言葉
人が立っている以上、車を下げられません。
ブレーキを踏んだまま、動けずにいました。
女性が枠から出て、運転席の横まで歩いてきます。
窓を下げました。
「私たちが停めるから少しズレてください!」
低い声でした。
「こちらも、停めるために待っていました」
そう伝えると、女性の声はさらに大きくなります。
「こっちが先に立ってたの。2人で来てるなら、1人が立って場所を取ればいいでしょ。早くどいて」
これ以上話しても同じだと思い、ギアに手をかけたときでした。
通路を歩いてきた係員
誘導灯を下ろした係員が、通路をこちらへ歩いてきました。
女性の前で立ち止まると、軽く頭を下げます。
「お車でお待ちの方が優先になっております。人が立ってのお取り置きはご遠慮ください。駐車場で急に飛び出すと怪我する恐れもあります」
穏やかな声でした。責める調子は、ひとつもありません。
女性の顔から、みるみる赤みが引いていきました。
「でも、私が先に…」
「申し訳ありません。順にご案内いたします」
言いかけた言葉が、そこで途切れます。近くでカートを戻していた男性が、こちらを見て小さくうなずきました。
女性は枠の外へ出て、ご主人の車に手を横に振ります。車は向きを変え、奥の区画へ走っていきました。
係員が私のほうを向いて、誘導灯をゆっくりと動かします。
「お待たせしました。どうぞ」
ハンドルを握る指の力が、ようやく抜けました。
枠の中に車を収めて、エンジンを切ります。降りるとき、通路の先にいた女性と目が合いました。先に視線を外したのは、向こうのほうでした。
「ありがとうございました」
係員はもう一度会釈をして、通路へ戻っていきました。
次にそのスーパーへ行った日、入口の柱に新しい紙が貼られていました。
「人が立っての区画のお取り置きは、ご遠慮ください」
その前を、あの日と同じ長さの列が、静かに進んでいきました。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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