Share
「保険料くらい、お前が払えよ」別れた後も督促状を私に押しつけた元同棲相手、友人を通じて全額払わせ縁を切った

半年後に届いた督促
十九歳から付き合った彼と暮らし始めたのは、五年半のうちの最後の半年でした。
同棲してすぐ、彼は仕事を辞めました。収入は不安定なまま、家賃も生活費も、ほとんど私が払っていたのです。
それでも当時の私は、いつか彼も落ち着くはずだと信じていました。
若さゆえの、根拠のない期待だったのかもしれません。
「次はちゃんと働くから、もう少し待って」
その言葉を、私は何度聞いたでしょう。
将来が見えず、別れを切り出しました。彼が部屋を出ていくことで、ようやく話がつきました。
ところが半年後、一通の督促状が私宛に届きました。
彼が仕事を辞めたときに切り替えた健康保険の、未払い分です。
同棲中、世帯主は私で、手続きの印鑑も私が押させられていました。
だから請求は、別れた私のもとへ来たのです。
封筒を開いたとき、指先が冷たくなりました。
別れてもなお、彼のツケが私に回ってくる。その事実に、しばらく声も出ませんでした。
開き直った元彼
連絡先はもう消していました。
それでも放ってはおけず、学生時代からの共通の友人に頼んで、彼に事情を伝えてもらいました。
返ってきたのは、開き直った一言でした。
「保険料くらい、お前が払えよ」
友人からその言葉を聞いて、私は思わず立ち上がりました。
「あの人が滞納したお金だよ。なんで私が」
「だよね。私もそう言い返しといた」
自分の未払いを、別れた相手に押しつけて終わらせる。彼らしいと言えば、彼らしいのでした。
友人を通した決着
それでも私は、立て替える気も、引き下がる気もありませんでした。
「今は金がない、なんて言ってるけど」
友人は、困った声を出しました。
「金額も期限も、はっきり伝えて。逃げ道は全部ふさいでほしいの」
「共通の知り合いはみんな、この話を知ってるよ」
友人がそう釘を刺すと、彼はもう言い返せなかったそうです。
逃げれば逃げるほど、自分の立場が悪くなると気づいたのでしょう。
数日後、未払い分は全額、彼の手で納められました。あれだけ渋っていたのが嘘のような、あっけない幕引きでした。
「渋々だったけど、ぜんぶ払ったって」
金を押しつけてきた彼が、最後は観念して払う側に回りました。かつて私に立て替えさせて平気だった人が、自分の財布から納めたのです。
それきり、私は彼との縁を、きっぱり切りました。友人にも、もう間に入らせないと伝えました。
お金の切れ目が縁の切れ目とは、よく言ったものだと思います。だらだらと情に流されなくてよかった、と今では心から思えます。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事


