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「車の中で卵が割れたんだけど。交換してくれる?」車の中で卵を割った客。だが、店長がきっぱりと断ったワケ

「車の中で卵が割れたんだけど。交換してくれる?」車の中で卵を割った客。だが、店長がきっぱりと断ったワケ
半額の卵を六パック買った客
夕方のドラッグストアは、特売の時間になると一気に混み合います。
レジを担当して一年目だった私は、その日も途切れないお客様の会計に追われていました。
そこへ、女性と小学生くらいの子ども、もう一人の女性がやってきました。
カゴの中には、半額シールが貼られた卵が六パック。そのほかにも、値引きされた食品がたくさん入っています。
私は卵の状態を確認しながら、一つずつ慎重にレジを通しました。目立ったひびや割れはありません。
卵はほかの商品とは分けて手渡し、女性たちは自分たちで袋に詰めて店を出ていきました。
ところが十分ほどすると、先ほどの女性たちが戻ってきました。
女性は割れた卵のパックをレジ台に置き、強い口調で言いました。
「車の中で卵が割れたんだけど。交換してくれる?」
車内で床に落としたと分かり
事情を尋ねると、女性は卵の入った袋を車の座席に置いていたそうです。
子どもが車に乗り込んだ際に袋へ触れ、卵が座席から床へ落ちてしまったといいます。
「服もシートも汚れたのよ。卵を交換して、クリーニング代も払ってちょうだい」
店内で起きたことではなく、客自身も車内で落としたと話しています。しかし、新人だった私は、どこまで対応してよいのか判断できませんでした。
女性の声が次第に大きくなり、私は言葉に詰まってしまいました。
そこへ異変に気づいた店長がやってきました。
店長は私をいったんレジから下がらせると、女性に向かって落ち着いた声で尋ねました。
「まず、おけがはありませんでしたか」
女性がけがはないと答えると、店長は改めて卵が割れた経緯を確認しました。
そして、女性の話を最後まで聞いたうえで、はっきりと伝えたのです。
「申し訳ございませんが、お会計後に車内で落とされた商品については、交換や代金の返金はできません」
女性は納得できない様子で食い下がりました。
「でも、ここで買った卵で服と車が汚れたのよ」
「当店でお渡しした時点では、卵に割れがないことを確認しております。お客様がお車へ運ばれたあとに落とされたものですので、衣類や車内の清掃費用も負担いたしかねます」
店長は声を荒らげることなく、同じ説明を繰り返しました。
「車の中で起きたことだから、店には関係ないってこと?」
「当店の商品に最初から不具合があった場合は対応いたします。ただ、今回はお車の中で落とされたことが原因ですので、補償の対象にはなりません」
理由を明確に伝えられた女性は、しばらく黙り込んでいました。
やがて割れた卵を持ち上げると、「もういいわ」と言い残し、連れの女性と子どもを連れて店を出ていきました。
客の姿が見えなくなったあと、店長は私に声をかけました。
「こういうときは、自分だけで判断しなくていい。何が起きたのかを確認して、すぐ責任者を呼んでね」
そして、私のレジでの扱い方にも問題がなかったことを確認してくれました。
ただ要求を突っぱねるのではなく、けがの有無と状況を確かめたうえで、対応できない理由を冷静に説明する。
店長の姿を見て、理不尽な要求に向き合うときほど、事実を一つずつ整理することが大切なのだと学びました。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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