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「絶対、今する話じゃないよな」新郎の失敗談を話し始めた男。空気の読めない話に思わず苦笑い

「絶対、今する話じゃないよな」新郎の失敗談を話し始めた男。空気の読めない話に思わず苦笑い

友人の晴れの披露宴で

学生時代からの友人が、ついに結婚することになりました。

私は披露宴に招かれ、40代も半ばにさしかかった同級生たちと、久しぶりに顔をそろえたのです。

新郎の晴れ姿には、こちらまで誇らしい気分でした。

華やかな料理が運ばれ、乾杯のグラスが重なり、会場はやわらかな祝福の空気に包まれていました。

やがて、来賓によるスピーチの時間が始まったのです。

最初の何人かは、新郎の人柄をあたたかく語る、微笑ましい挨拶でした。

ところが、次にマイクの前へ進んだ男性を見て、私はふと嫌な予感を覚えたのです。

マイクを握った上役

その人は、新郎の勤め先で役職の高い立場にある人物のようでした。

グラスを手にしたまま壇上に立ち、赤らんだ顔で、上機嫌にしゃべり始めました。

案の定というべきか、その中身は、新郎が会社でやらかしたという失敗談ばかりでした。

得意先での言い間違いや、寝坊で遅刻しかけた話を、面白おかしく並べ立てていきます。

ところが、そのどれもが微妙に笑いどころを外していて、会場は苦笑いを浮かべるほかありません。

(絶対、今する話じゃないよな)

新婦のご家族も、困ったように視線を落としていました。

相手は立場のある人だけに、誰も口を挟めません。せっかく華やいでいた空気が、じわじわとしぼんでいくのが分かりました。花嫁の隣で、新郎も引きつった笑みを浮かべています。

司会の一言

もう見ていられない、と誰もが感じかけたそのときでした。

進行役の司会者が、絶妙の間合いで、そっとマイクへ歩み寄ったのです。

「素敵なお話を、ありがとうございました。新郎への深い期待が伝わってまいりました」

角を立てるどころか、上役の長話をやんわりと持ち上げながら、司会はすっと話を締めくくりました。

そのまま、新郎新婦へのお祝いへと、自然に場をつなぎ直したのです。

拍手が起こり、しぼみかけていた祝福の空気が、みるみるうちに戻ってきました。当の上役も、悪い気はしなかったのか、満足そうにグラスを掲げて席へ戻っていきます。

誰の顔もつぶさず、それでいて場をきちんと立て直す。あの司会の見事なさばきを、私は今でも忘れられません。プロの機転とはこういうものかと、深く感心した披露宴でした。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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