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「夕飯どうするの?俺は無理だぞ」外では家事をやってると言い張っていた夫。だが、丸ごと家事を任せた結果

外だけの家事分担
夫は、外面がいい。
親戚の集まりでも、近所の立ち話でも、聞かれてもいないのに切り出す。
「俺、家事も育児もちゃんとやってるからさ」
周りは「いい旦那さんね」と笑う。
私はその横で、曖昧にうなずくしかなかった。
家の中の夫は、脱いだ靴下を廊下に落としたまま風呂に入る。
食器は流しに運びもしない。洗濯機の使い方も、たぶん知らない。
それでも私は、言わずに済ませてきた。
言えば長くなる。長くなれば、子どもが気を遣う。
その冬、私が熱を出した。
天井がかすみ、体を起こすと視界が傾いた。
喉の奥がひりつく。目を閉じていると、寝室のドアが開いた。
心配してくれるのだと思った。
「夕飯どうするの?俺は無理だぞ」
枕の上で、目だけを動かした。
「いや、腹は減るだろ」
そこで、何かが切れた。
「あなた、外ではちゃんとやってるって言ってるよね」
「……まあ、言ってるけど」
「じゃあ今日は、あなたが全部やってください」
夫は口を開けたまま、しばらく動かなかった。
丸ごと渡した夜
台所から、フライパンを叩くような音が響いてきた。
「お父さん、それ強火すぎない?」
娘の声と、うるさいなと言い返す夫の声。
ほどなくして、焦げた匂いが廊下を流れてきた。
娘が寝室に顔を出して、小声で報告する。
「お母さん、お父さんが洗濯機の前で固まってる」
説明書をめくる音。
ため息が三回。
呼びに来るかと思ったが、夫は最後まで私を起こさなかった。
意地だったのだろう。
皿を洗う水音が止んだのは、日付が変わる少し前だった。
翌朝。熱が下がった私が台所に立つと、夫が椅子に沈んだまま口を開いた。
「昨日は…正直、しんどかった」
目が合わなかった。作って、洗って、干して。片付けたそばから次が出てくるのだと、夫はこぼした。
私は手を止めて、夫のほうを向いた。
「大変だったでしょう。私は毎日、それをやってるの」
夫は言い返さなかった。湯呑みを持ったまま、じっと机を見ていた。
「……知らなかった」
「知ろうとしなかったの」
娘がパンをかじりながら口を挟んだ。
「お父さん、この前『家事やってる』って言ってたよね。おばさんたちに」
夫の耳が赤くなった。言い訳を探して、見つからなかったのだと思う。結局、皿を持って立ち上がっただけだった。
その日から、夫は自分の食器を流しに運ぶようになった。洗濯物を取り込む日もある。手つきはぎこちないし、忘れる日もある。
それでも、外であの話をしなくなった。親戚に「家事は?」と聞かれて、夫は少し黙ってから答えた。
「……最近、覚え始めたところです」
今度は私が、曖昧に笑わずに済んだ。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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