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「俺も独身だし、今度2人で旅行行こう」スポーツジムで声をかけてくる男性。だが、私の追求で暴いた嘘とは

距離を詰める常連
通っているスポーツジムに、やたらと話しかけてくる男性がいました。
歳は私と同じくらい、笑顔が爽やかで、トレーニングの合間にさりげなくドリンクを差し入れてくれる。
最初は、ただ人懐っこい人なのだろうと思っていました。
ところが週に何度か通ううち、彼はいつも私が使うマシンの隣を陣取るようになりました。休憩に入れば当然のように横へ腰かけ、聞いてもいないのに自分の武勇伝を並べ立てる。
やんわり距離を取っても、まるで伝わっていない様子でした。
「休みの日は何してるの?今度、二人でご飯でもどう」
断りの言葉を探しているあいだにも、彼はぐいぐいと予定を決めようとしてきます。
その距離の詰め方は、日に日に露骨になっていきました。
「俺も独身だし、今度2人で旅行行こう」
あまりに自然にそう言うので、一瞬うなずきそうになりました。
でも、そのとき私の目に、彼の左手の薬指が留まったのです。うっすらと、そこだけ日に焼けていない白い跡が残っていました。
見抜いた一言
思い返せば、違和感はいくつもありました。平日の昼間しか姿を見せないこと。トレーニング中に着信があると、あわてて更衣室へ消えること。
休日の予定を聞くと、決まって言葉を濁すこと。ほかの会員が家庭の話題を振ると、露骨に話をそらすこと。
ばらばらだった点が、少しずつ一本の線につながっていきました。
それでも確信は持てず、しばらく様子を見ていました。けれど彼の誘いは日ごとに強引になり、さりげなく腕へ触れてこようとする場面まであって、さすがに黙ってはいられなくなったのです。
私は、彼の目をまっすぐ見て言いました。
「左手の指輪の跡は?」
彼の顔から、さっと血の気が引きました。
視線が泳ぎ、額にはうっすらと汗がにじんでいます。
「いや、これは…」
苦しい言い訳を並べる声は、しどろもどろに震えていました。
ちょうどそのとき、彼のスマホが鳴り、画面には、幼い子どもと女性が並んだ待ち受けが、ちらりと見えたのです。
「家族、待ってるんじゃないですか」
私が静かにそう告げると、彼はもう何も言い返せませんでした。いつもの余裕たっぷりの笑みは、どこにもありません。近くでトレーニングしていた常連の女性が、こちらを見て小さくうなずいたのが分かりました。
翌日から、彼が私に話しかけてくることは、二度とありませんでした。ジムですれ違っても、決まって気まずそうに目をそらし、足早に去っていく。あの小さな違和感を見過ごさなかったから、誠実でない誘いを、私ははっきりと断ち切ることができたのです。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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