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「荷造りは前日でいいって」引っ越し準備を進めない夫。だが、妻が玄関に貼り出した紙で態度が一変

「後でやる」しか言わない夫
夫は家では穏やかで、めったに声を荒げない人です。ただ、片付けだけはどれだけ頼んでも後回しにする癖がありました。
転勤で引っ越しが決まってからも、その調子は変わりません。使わない家電や読み終えた雑誌が部屋のあちこちに積まれたまま、夫は毎晩ソファでくつろいでいました。
「早めに片付けないと、荷造りのとき大変になるよ」
私が何度そう言っても、返ってくるのはいつも同じ言葉でした。
「荷造りは前日でいいって」
「まだ時間あるでしょ。焦らなくて大丈夫」
のんびり構える夫を横目に、私だけが日に日に焦っていく。そのすれ違いに、毎日もやもやが溜まっていきました。
玄関に貼り出した一枚の表
このままでは当日にバタバタするのは目に見えています。私は口で急かすのをやめて、作戦を変えることにしました。
大きな紙に、引っ越し当日までの日付を一列に書き出します。ゴミの回収日から逆算して、「この日までに何をどこまで終わらせるか」を全部書き込みました。
しかも担当は、私と夫できっちり半分ずつ。夫の欄には名前と、片づけるべき箱の数まで入れておきます。
その表を、毎日必ず通る玄関の壁に貼りました。
「あなたの担当、玄関に貼り出した」
帰宅した夫は、表の前でぴたりと足を止めました。自分の名前と締切がずらりと並んでいるのを見て、みるみる表情がこわばっていきます。
「え、これ…結構作業残ってるじゃん」
「まだ時間あるって言ったのは……」と言いかけて、夫は口ごもりました。
今日という締切が、目の前に数字で突きつけられている。もう「後で」とは言えなかったのです。
その夜から、夫はようやく動き出しました。表を指でなぞって残りの箱数を数え、「明日は自分がこの部屋をやる」と、自分から段取りを口にするように。
締切をひとつ消すたびに、少しほっとした顔になっていきます。
おかげで、引っ越しは当日を待たずに片づきました。がらんとした部屋を見渡して、夫がぽつりと言います。
「最初から、こうやって見せてくれたらよかったのに」
その言葉に、思わず笑ってしまいました。口で百回急かすより、一枚の表のほうがずっと効く。次からはきっと、玄関に貼り出す前に動いてくれるはずです。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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