Share
「あの人とは関わらないほうがいいって」私を避けていたママ友たち。だが、噂の理由を確かめて分かったこと

いつの間にか、私だけ誘われなくなった
子どもの保育園の送り迎えで、いつも顔を合わせるママたちがいました。
毎日一緒にいるほど親しいわけではありません。それでも、休日に子どもたちを公園で遊ばせたり、行事のあとに写真を送り合ったりすることはありました。
ところがある週末、私だけ誘われていないランチ会があったことを知りました。
何気なく見せてもらった写真には、いつも話していた人たちがそろっています。
「あれ……昨日、みんなで集まってたんだ」
私がそう言うと、写真を見せてくれたママが「あっ」と小さく声を漏らしました。
「ごめん。てっきり知ってると思ってた」
それだけなら、たまたま声をかけ忘れただけだと思えたかもしれません。
でも、そのあとも休日に集まる話や、行事のあとに写真を送り合う話になると、なぜか私だけ知らないことが続きました。
お迎えのときも、前まで普通に話していた人が、私を見ると会話を切り上げることがあります。
さすがに気になって、比較的話しやすかった一人に聞きました。
「ねえ……私、何かしちゃったかな」
「え?」
「最近、なんかみんなに避けられてる気がして。私が気づいてないだけで、嫌なことしてたなら教えてほしい」
彼女はすぐには答えませんでした。自転車のハンドルに手を置いたまま、少し困った顔をしています。
「……これ、私から言っていいのかな」
「何かあるんだよね?」
しばらくして、彼女は声を落としました。
「あんまり関わらないほうがいいよ、って言ってた人がいるの」
思っていた以上の言葉に、私は返事ができませんでした。
「私のこと?」
「うん。でもね、私も何があったのかまでは聞いてないの。なんとなく、みんなそのまま距離を置いちゃってて……」
「私、本当に心当たりがないんだけど」
そう言うと、彼女も眉を寄せました。
「だよね。私も今さらだけど、ちゃんと聞けばよかった」
「何かされたわけじゃないけど」
数日後、彼女から声をかけられました。
「この前の話なんだけど、ちょっと聞いてみた」
私は思わず足を止めました。
「……何て?」
「最初に言ってた人に、『何かあったの?』って」
彼女によると、相手は最初こそ言葉を濁していたそうです。
「私が何人かに、あの人とは関わらないほうがいいって言ったのは言ったけど」
「それって、何かされたから?」
そう聞かれると、相手は少し黙ったあと、こう答えたといいます。
「……何かされたっていうわけじゃないよ。ただ、なんとなく苦手だったから」
彼女は思わず聞き返したそうです。
「え、それだけ?」
「それだけっていうか……合わなそうだなって思ったの」
「でも、それを聞いた人は、何かあったんだと思うよ」
その言葉には、相手も返事をしなかったそうです。
私は話を聞きながら、力が抜けていくのを感じました。
腹が立たなかったわけではありません。でも同時に、ずっと「自分が何かしたのでは」と考えていたので、理由が分かったことへの安堵もありました。
「教えてくれてありがとう」
そう言うと、彼女は申し訳なさそうに首を振りました。
「私もごめん。聞いたときに、『何があったの?』ってちゃんと聞けばよかった」
少しずつ戻ってきた会話
その後、彼女が何人かに「特に何かされたわけじゃなかったみたい」と話してくれたそうです。
次の日から急に全員の態度が変わったわけではありません。
それでも数日後、お迎えで一緒になったママが、少し気まずそうに声をかけてきました。
「あのさ……最近ちょっと避けるみたいになってて、ごめん」
「うん」
「私、勝手に何かあったんだと思い込んでた」
私は責める言葉を探しませんでした。
「正直、ちょっと寂しかったけどね」
そう言うと、相手は「だよね……本当にごめん」と小さく頭を下げました。
それから、以前のように挨拶をしたり、少し立ち話をしたりする人は戻ってきました。
ただ、私はもう無理に元の輪へ戻ろうとは思いませんでした。
今は、最初に話を聞いてくれたママや、気を遣わずに付き合える何人かと話しています。
噂を口にした本人とは、今も挨拶をする程度です。
同じ園に子どもを通わせている以上、完全に関わらずにいることはできません。それでも、それくらいの距離が今の私にはちょうどいいと思っています。
※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事


