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「年に3回もやる意味ありますか」法事で義姉が口にした疑問。だが、空気を変えた伯父の一言

箸を置く音だけが、あちこちで小さく鳴った
祖父の法事の日でした。読経が終わったあと、親族で食事をするため、斎場の座敷に移りました。
親族で顔を合わせる機会は年に何度かあります。話すことといえば、子どもが大きくなったとか、最近どこが痛いとか、そんな近況がほとんどです。
その日も、それぞれが料理を食べながら、ときどき隣の人と言葉を交わしていました。
そんななか、義姉がふっと顔を上げました。
「ねえ、こういう集まりって、年に3回もやる意味ありますか。みんな予定合わせるのも、けっこう大変じゃないですか?」
笑いながらの言葉でしたが、その瞬間、座敷が妙に静かになりました。
誰かが箸を置く音がして、そのあとにも、別のところから小さな音が続きます。
義姉も空気が変わったことに気づいたようでした。
「あ、いや…別に、集まりたくないって意味じゃないんです。ただ、毎回こうやって全員集まらなくてもいいのかなって」
先ほどよりも声が小さくなっていました。
義両親も親戚も、すぐには何も言いません。
私も何を言えばいいのか分からず、目の前のコップに視線を落としていました。
伯父は怒らず、少し考えてから口を開いた
しばらくして、上座にいた伯父が箸を置きました。
義姉を責めるような様子はありません。
少し考えてから、「まあなあ」と小さくつぶやきました。
「言われてみれば、毎回こうして集まらなくてもいいのかもしれないな」
誰かが伯父のほうを見ます。
伯父は続けました。
「次はもっと気楽にやろうか。好きだった店、まだあるだろ。あそこで飯を食べるくらいでもいいんじゃないか」
すると伯母が、「あの店、まだやってるの?」と少し驚いたように聞きました。
「この前、前を通ったらまだやってたよ」
「懐かしいね。あそこで、いつも同じもの頼んでたでしょう」
そこから、祖父がその店で何を食べていたかという話になりました。
「いや、それじゃなかっただろ」
「そうだった?私、ずっとそれだと思ってた」
親戚同士でそんなやり取りが始まり、止まっていた箸も少しずつ動き始めました。
しばらく黙っていた義姉も、タイミングを見て口を開きました。
「私、そのお店行ったことないです」
伯父は義姉のほうを見て、少し笑いました。
「じゃあ今度、予約をお願いしてもいいか?」
義姉は一瞬驚いたあと、「はい。私でよければ」と答えました。
それ以上、誰も先ほどの発言を責めませんでした。
次に親族で顔を合わせたのは、その店でした。義姉は少し早めに来ていて、予約した席を確認していました。
あの日の発言を、あとから持ち出す人もいませんでした。
集まることをやめたわけではありません。ただ、今まで続けてきた形を、そのまま続けなくてもいいのかもしれない。義姉の一言をきっかけに、みんながそう考える機会になったのだと思います。
※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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