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「え?充電器を取りに来ただけ」泣いてる子供を放置して言う夫。数日後、私の仕返しで態度が一変

颯爽と去った背中
7ヶ月の子を育てる毎日。平日はワンオペで手いっぱいだ。
「休日くらいは、子育て手伝ってね」
「もちろん。任せてよ」
そう頼んだとき、夫は気持ちよくうなずいてくれた。だから、少しは楽になると思っていた。
その休日。私は薄暗い寝室で、ぐずる子を抱いて寝かしつけていた。
とんとん、とんとん。ようやくまぶたが落ちかけた、その時。
かちゃり、とドアが開いた。
夫だ。手伝ってくれるのかと、私はほっとして顔を上げた。
ところが夫は、私の脇をすり抜け、壁のコンセントへまっすぐ向かった。
「それ、何してるの」
「え?充電器を取りに来ただけ」
夫はケーブルを引き抜くと、こちらを見もせずに言った。
「あとよろしく」
颯爽と背を向け、ドアの向こうへ消えていく。
残されたのは、目を覚まして泣き出した子と、あやす私だけ。あいた口がふさがらなかった。
「ちょっと、待って」
呼び止める声は、もう届かなかった。
テレビの音だけが、リビングから漏れ聞こえてくる。
「参加する」と言ったのは、いったい何だったのだろう。
同じことを、返す
後日。夫はソファに沈み込み、スマホのゲームに夢中だった。
充電ケーブルをつないだまま、画面を真剣に見つめている。
「あー、ここ大事なとこ」
そう独りごとを言う夫の横を、私は無言で通り過ぎた。そして、スマホにつながった充電ケーブルを、すっと引き抜く。
そのまま、部屋を出ようとした。
「えっ、ちょっと⁉なんで抜くの!」
慌てた夫が、後を追って廊下に出てくる。私は立ち止まり、静かに振り返った。
「この前の私と、同じだよ」
「……同じ?」
「寝かしつけの途中で、あなたが充電器だけ持って出て行った時の」
夫が、何か言い返そうと口を開く。けれど、その口がそのまま止まった。
あの日のことを思い出したらしい。みるみる、表情がこわばっていく。
「いや、あれは……でも、俺は充電が切れそうで」
「私だって、寝かしつけの途中だったよ」
夫は、二の句が継げなかった。
「……ごめん」
絞り出すような、ひと言だった。怒鳴り合いには、ならなかった。
夫の腕の中で
その日から、休日の寝かしつけは夫の担当になった。最初はぎこちなく、子もなかなか泣きやまなかった。それでも夫は、根気よく腕の中であやし続けた。
「ほら、寝た。やればできるんだよ俺も」
得意げにそう言う夫の腕の中で、最近は子のほうが先に、すうすうと眠ってしまう。
颯爽と去っていったあの背中が、今は離れがたそうに、寝た子を抱えている。あの日、置いていった側と、置いていかれた側。立場は、ケーブル一本で、しっかり入れ替わっていた。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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