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「別に話すことないでしょ」挨拶を無視するボスママ。だが、あえてこちらから関わらなかった結果

機嫌次第で返ってこない挨拶
娘の保育園には、保護者の間で一目置かれているママがいた。気に入った相手にはとびきり愛想がいいのに、そうでない人には冷たい。気に入らない保護者の陰口や嫌味も、よく耳に入ってきた。
私もその「そうでない人」の一人だったらしい。朝の登園でもお迎えでも、私の挨拶はその日の機嫌でしか返ってこなかった。
「おはようございます」
こちらが頭を下げても、彼女はちらりとこちらを見て、ふいと顔をそむける。聞こえなかったふりだ。仲のいいママには満面の笑みで駆け寄っていくのに、私の前では一度もそうしなかった。
一度だけ、勇気を出して話しかけたことがある。
「行事のことで、少し伺ってもいいですか」
返ってきたのは、冷えた一言だった。
「別に話すことないでしょ」
挨拶を何より大切にしてきた私には、その態度がこたえた。けれど、頭を下げて機嫌をうかがうのも、もう違う気がした。
いないものとして扱った日
私は決めた。無理に関わるのをやめて、彼女をそこにいないかのように扱おうと。
翌朝から、私は彼女のほうを見なくなった。視界に入っても、目を合わせない。挨拶もしない。ただ、ほかのママにはこれまで通り、にこやかに声をかけた。
「おはようございます。今日も暑いですね」
気を遣われ慣れていた彼女は、明らかに戸惑っていた。私が通り過ぎるたび、視線でこちらを追ってくるのが分かる。
三日もすると、彼女のほうから声をかけてきた。
「ねえ、おはよう。今日、早いね」
私は足を止めず、軽く会釈だけして通り過ぎた。彼女が言いかけた言葉が、宙に浮いたまま消えるのが分かった。
次の朝は、もっと露骨だった。
「この前のこと、私きつい言い方しちゃったかな。ごめんね」
満面の笑みを浮かべて、彼女は私の隣に並ぼうとした。あれほど無視していた相手が、今度はすり寄ってくる。立場が、静かに入れ替わっていた。
近くにいた別のママが、小さく笑って耳打ちしてきた。
「あの人、急にどうしたのかしらね」
私は表情を変えず、彼女にだけ短く返した。
「お気になさらず。私、必要なときにご挨拶しますので」
彼女は何か言いかけて、口を閉じた。そのまま気まずそうに目を逸らし、いつものママたちの輪へ戻っていった。
一度抱いた不信感は、簡単には消えない。だから今も、私は彼女と適度な距離を保っている。にこにこ近づいてくる彼女に、私は丁寧に、でも一歩も踏み込ませずに会釈を返すだけだ。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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