Share
隣人「あなた、夜中にうるさいのよ!」身に覚えのない騒音クレーム。だが、管理会社の調査で犯人が明らかに

隣人「あなた、夜中にうるさいのよ!」身に覚えのない騒音クレーム。だが、管理会社の調査で犯人が明らかに
身に覚えのない深夜の騒音クレーム
最初に管理会社から電話が来たのは、ある平日の昼休みだった。
「深夜に大きな音を立てている、というご相談が入っていまして」
言われた日付を確認して、私は思わず聞き返した。
その日は仕事で帰宅が深夜0時近く、シャワーを浴びて寝るだけ。物音を立てる時間も体力も残っていなかった。
「すみません、その時間はもう寝ているので、本当に心当たりがないんです」
担当者も「念のためのご連絡です」と言ってくれたので、その日は何かの間違いだろうと思っていた。
ところが苦情は一度では終わらなかった。翌週も、その翌週も、同じ内容のクレームが管理会社を通して届く。
やがて指摘は具体的になっていった。
生活音まで細かく責められた半年
ある夜、帰宅すると、玄関の前で隣の住人が待ち構えていた。
私の顔を見るなり、語気を強めてこう言い放った。
「あなた、夜中にうるさいのよ!」
「えっ、私、その時間は寝ているだけで……」
「言い訳しないで。この階で夜中に動いてるの、あなたしかいないんだから」
そこからは、何を言っても聞いてもらえなかった。
洗濯機を回した、ドアの閉め方が雑、足音が響く。
実際にはやっていない生活音まで、まるで見てきたかのように並べ立てられる。
「夜中の2時に掃除機かけてたでしょ。非常識にもほどがある」
私は深夜2時には熟睡している。
それでも「あなたしかいない」と決めつけられると、反論する言葉がうまく出てこなかった。
本当に自分が無意識にやっているのではないか、とまで思い始めて、夜中にふと目を覚ますたび時計を確認する半年が続いた。
管理会社の調査で立場が一変した朝
事態が動いたのは、私が管理会社に正式な調査を依頼してからだった。
後日、担当者から電話があった。
「音の発生源が分かりました。お隣ではなく、斜め上の別のお部屋でした」
深夜に在宅で作業をしている住人がいて、その振動が配管を伝って下の階に響いていたという。
私の部屋はそもそも関係がなかった。担当者立ち会いのもと、隣の住人にもその結果が伝えられた。
あれだけ私を犯人だと言い切っていた人は、報告を聞くと顔色を変えて黙り込んだ。
「…てっきり、あなただと思ってたから」
絞り出すように出てきたのは、その一言だけだった。
謝罪らしい謝罪もないまま、その人はそそくさと自分の部屋へ戻っていく。
私はその背中を見送りながら、ようやく長く詰めていた息を吐いた。
事実確認もしないまま半年も人を疑える神経のほうがよほど怖い。その夜から私は、時計を確認することなく朝まで眠れるようになった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事


