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「ちょっと先に下ろしただけだから」勝手に貯金を使って、借金をした夫。問い詰めた夫がつぶやいた一言に絶句

「ちょっと先に下ろしただけだから」勝手に貯金を使って、借金をした夫。問い詰めた夫がつぶやいた一言に絶句
給料が振り込まれない月の発覚
夫と暮らして十数年、給料が一ヶ月まるごと振り込まれなかった月があった。家のローンも光熱費も子どもの習い事も、毎月そこから引き落とされる口座が空っぽになっていた。
夫は最初しらを切ったが、通帳を突きつけると、ぼそりと白状した。
「ちょっと先に下ろしただけだから」
ちょっと、ではなかった。
会社の経理に問い合わせると、すでに二ヶ月連続でほぼ全額を前借りしていた。
理由はそのつど違っていて、車の修理、子どもの教材、親の入院費。どれも私には初耳のものばかりだ。
さらに調べると、見覚えのない消費者金融の督促状が玄関ポストに何枚も挟まれている。私の名前ではなく、夫の名前で勝手に契約された借金だった。
最初の一枚は二十万円、次の封筒は四十万円。額は徐々に膨らんでいた。
夫は仕事に行くと言って毎朝家を出ていた。実際は始発の電車で隣町まで行き、開店前から遊技場に並んでいたらしい。
汗くさい作業着のまま玉を弾いていたのが、近所の人の目撃情報で次々と裏付けられていった。
スーツ姿で出かけた日に限ってバッグの中身が私服だったのは、職場での着替えではなく、車のトランクで作業着に着替えるための偽装だったのだと、あとになって気づいた。
姉のゲームまで売り払った夫
家のなかから物が消えるのは少し前から始まっていた。
最初は子どもが大切にしていた携帯ゲーム機。
次は私のノートパソコン。やがて、友人から借りていた携帯型のゲームや、姉が長期出張前に預けていたゲーム機の本体とソフト一式まで姿を消した。
姉から「あれ、まだうちにある?」と連絡が来たとき、頭が真っ白になった。
預かっていた箱は確かに棚の上にあったはずだが、いつの間にか中身だけが消え、外箱だけがきれいに残されていた。
ある日、夫を問い詰めると、目を合わせずに答えた。
「自由になりたい」
意味がわからなかった。借金も転売も、家族の物を勝手に売り飛ばしたことも、自由という言葉でひとくくりにされた瞬間、背筋が冷たくなった。
翌朝、夫は書き置き一枚を残して家を出ていった。
三日後、夫は「やっぱり寂しくなった」と何事もない顔で帰ってきた。家出のたびに行き先を聞いても答えは曖昧で、所持金は毎回ゼロ近くまで減っている。
仕事は転々としていて、長くて七年、短いと二日で辞める。
合わないんだ、と毎回同じことを言う。
今日も新しい職場の話をしながら、夫は私の財布を覗いている。子どもと姉に頭を下げて回る日は、まだ終わりが見えない。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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