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「悪いけど家まで運んでくれない?」常連客に頼まれた私。だが、玄関まで届けた結果

レジで袋を差し出した私に、常連客が言ったこと
学生のころ、私は近所のコンビニでアルバイトをしていました。夜になるとよく来る常連客がいて、顔を合わせれば会釈をする、その程度の間柄でした。
ずいぶん昔の話です。
その晩、その人はかごいっぱいに買い物をしてレジに来ました。袋をいくつかに分けても、かなりの重さです。
会計を終えて袋を差し出すと、その人は持ち上げようとして、すぐに手を止めました。
「これ、重いなあ。悪いけど家まで運んでくれない?」
突然の頼みに、私は戸惑いました。店を離れていいのか分かりませんし、そもそも買った商品を家まで運ぶサービスなど聞いたことがありません。
「すみません、私の判断ではできないので…」
そう答えると、「じゃあ店長に聞いてみて」と言われました。
仕方なく奥にいた店長を呼ぶと、店長は少し考えてから言いました。
「分かった。こっちは私が見てるから、玄関まで運んであげて」
常連を大事にしていた店長なりの判断だったのでしょう。当時の私は納得できない気持ちを抱えたまま、重い袋を持ってその人と店を出ました。
玄関に着くころには、腕が痛くなっていた
袋は想像以上に重く、途中で何度も左右の手を替えました。
玄関先に着いて荷物を下ろしたときには、腕がじんじんしていました。
その様子を見ていたその人が、少し気まずそうな顔をしました。
「…悪かったね。思ったより重かったでしょう」
私は「大丈夫です」とだけ答えました。本当は大丈夫ではありませんでしたが、早く店へ戻りたい気持ちのほうが強かったのです。
帰ろうとすると、その人は冷蔵庫から飲み物を一本出してきました。
「これくらい持っていって。今日は助かったよ」
一度は断りましたが、何度も差し出され、結局受け取って店へ戻りました。
翌日、その人は店に来ると、店長と私に「昨日は無理を言って悪かった」と頭を下げました。
それからは、重いものを買うときには自分で買い物用のキャリーを用意するようになりました。レジでも帰り際に「ありがとう」と声をかけてくれることが増えました。
あの日、家まで運ぶよう言われたことには今でも少し引っかかります。それでも、実際に私が重そうに運ぶ姿を見て、その人なりに「頼みすぎた」と気づいたのかもしれません。
その後レジで顔を合わせるたび、以前より少し穏やかに会釈を交わせるようになりました。
※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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