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「結婚はまだなの?そろそろ本気で考えなさいよ」お盆の集まりで詮索ばかりする叔母。だが、横で見ていた母の一言で空気が一変

「結婚はまだなの?そろそろ本気で考えなさいよ」お盆の集まりで詮索ばかりする叔母。だが、横で見ていた母の一言で空気が一変

集まりのたびの一言

盆と正月、親戚が実家に集まるたびに、私は同じ言葉を投げかけられていました。

四十を過ぎて独り身の甥は、叔母にとって格好の話題だったのでしょう。

「結婚はまだなの?そろそろ本気で考えなさいよ」

叔母は湯呑みを片手に、毎回そう切り出します。私は曖昧に笑って、はぐらかすのが常でした。

「子どもは早いほうがいいわよ。あとで困るのは自分なんだから」

悪気がないのは分かっています。叔母なりに、私の行く末を案じてくれているのでしょう。

それでも、顔を合わせるたびに同じことを繰り返されると、胸の奥がじわりと重くなりました。

言い返せば角が立つし、場の空気も悪くなる。私はいつも、笑ってやり過ごすしかなかったのです。

母の一言

その年の集まりでも、叔母の詮索は止まりませんでした。

仕事はどうなのか、貯金はあるのか、話はいつまでたっても終わりません。私が例によって曖昧に笑っていると、それまで隣で黙って聞いていた母が、湯呑みを置いて静かに口を開いたのです。

「本人の人生に、もう口出ししないの」

座敷が、しんと静まりました。

叔母が目を見開いて母を見ます。

「本人の人生なんだから、周りが口を出すことじゃないでしょう」

母の声は穏やかで、けれど一歩も引かない強さがありました。叔母は何か言いかけて、口ごもります。

「この子は仕事も頑張っているし、今の暮らしをちゃんと楽しんでいる。それで十分じゃないの」

叔母は、それ以上ひとことも継げませんでした。湯呑みを置いて、決まり悪そうに視線を落とします。

あれほど止まらなかった詮索が、母のたった一言で、ぴたりとやんだのです。

言い返せずにいた私の代わりに、母がまっすぐ気持ちを言ってくれた。その横顔を見ていたら、胸のつかえがすっと溶けて、思わず目頭が熱くなりました。

長年もやもやと溜め込んでいたものが、ようやく晴れた瞬間でした。声にはできなかったけれど、私は心の中で、何度も母に礼を言っていました。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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