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「少しだけ抱っこを代わってくれない?」赤ちゃんを抱いたまま食べられない妻。だが、夫の冷たい態度に絶句

「少しだけ抱っこを代わってくれない?」赤ちゃんを抱いたまま食べられない妻。だが、夫の冷たい態度に絶句
赤ちゃんを抱いたまま、冷めていく料理
数年前、親戚に赤ちゃんをお披露目するため、両家の家族を交えた食事会が開かれました。
赤ちゃんは生後半年ほど。私は夫側の親戚として、その会に参加していました。
座敷には十人ほどが集まり、テーブルには刺身や煮物、揚げ物などの料理が次々と並べられていきます。
にぎやかに食事が始まるなか、私は向かい側に座っていた従兄夫婦の様子が気になりました。
妻は赤ちゃんを胸に抱いたまま、ほとんど料理に手をつけられずにいたのです。
赤ちゃんは眠そうにぐずり、布団へ寝かせようとすると、すぐに泣き出してしまいます。
妻は片手で背中を優しくたたきながら、隣に座る夫へ小声で頼みました。
「少しだけ抱っこを代わってくれない?私も食べたいんだけど」
しかし、従兄は料理から目を離しません。
「もう少しで食べ終わるから、それまで待って」
そう言いながら、ご飯を口へ運び続けています。
妻の前に置かれた茶碗や汁物からは、すでに湯気が消えかけていました。
「先に食べていてください。私はあとで大丈夫ですから」
妻は周囲に気を遣うように笑いました。
けれど、その表情には疲れがにじんでいます。
私も抱っこを代わろうかと声をかけようとしましたが、人見知りが始まった時期らしく、赤ちゃんは母親から離れると泣いてしまうそうです。
だからこそ、父親である従兄が代わるべきなのではないか。そう思っていると、妻の母親が静かに箸を置きました。
母親が夫に告げた言葉
「自分だけ食べていないで、抱っこを代わりなさい」
それまでにぎやかだった座敷が、一瞬静かになりました。
従兄は箸を止め、驚いたように顔を上げます。
「いや、もう少しで食べ終わるから」
「あなたの料理は温かいうちに食べられて、あの子の料理は冷めてもいいの?」
母親は声を荒らげることなく、従兄をまっすぐ見ていました。
「あの子も朝から赤ちゃんの支度をして、ほとんど食べていないのよ。二人の子どもでしょう」
この日は妻と母親が朝から一緒に赤ちゃんの準備をしていたため、娘が朝食を取れていないことも知っていたのです。
従兄は気まずそうに妻の前を見ました。
手つかずの料理は、すっかり冷めています。
「……ごめん。代わるよ」
従兄は箸を置き、妻から赤ちゃんを受け取りました。
父親の腕に移された赤ちゃんは少し声を上げましたが、従兄が立ってゆっくり揺らすと、次第に落ち着いていきました。
「今のうちに食べなさい。温かいものを持ってきてもらいましょう」
母親がそう言うと、近くにいた親戚も妻の汁物を取り替え、新しいご飯をよそってくれました。
妻は申し訳なさそうにしながらも、ようやく箸を手に取ります。
「温かいうちに食べられるの、久しぶりかも」
冗談めかして笑う妻を見て、従兄はさらに申し訳なさそうな顔をしていました。
父親になった実感が足りなかった
食事が一段落したあと、従兄は妻と母親に改めて謝っていました。
「抱っこは自分より妻の方が慣れているから、任せた方がいいと思っていた」
悪気があったわけではなく、自分が手を出すより妻に任せる方が早いと考えていたようです。
しかし、その考えが妻にばかり負担をかけていたことに、あの日初めて気づいたのでしょう。
それから従兄は、親戚の集まりでも率先して赤ちゃんを抱くようになりました。
食事のときは妻が先に食べられるようにし、おむつ替えや寝かしつけも自分からするようになったそうです。
後日、妻は笑いながら話してくれました。
「あの日、母が言ってくれなかったら、私も我慢を続けていたと思う」
周囲に気を遣い、自分のことを後回しにしてしまう人もいます。
だからこそ、家族の負担に気づいたときは、誰かが我慢してくれるのを待つのではなく、自分から動くことが大切なのかもしれません。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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