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「夢は決まったの?」親戚の集まりでいつも聞かれる質問。だが、いとこが私の代わりに本音を言ってくれた結果

大皿が回る親戚の席
親戚が集まるのは、盆と正月の年に二回です。
座敷の真ん中に大皿が並んで、焼き鳥と唐揚げと煮物が、端から順に回っていきます。大人が二十人近く、子どもも入れると座敷はいっぱいです。
私の隣には、いつも同じいとこが座ります。三つ上で、去年から働き始めた人です。取り皿を先に渡してくれるのも、毎回この人でした。
「はい、先に取っときな」
「ありがとう」
「唐揚げは、すぐ無くなるからね」
「じゃあ、先に取っておきます」
皿を受け取ったところで、向かいの叔母がこちらを見ました。この時間が来るのが、毎回いちばん苦手です。
会うたびに並べられる質問
叔母は焼き鳥の大皿を私のほうへ押しながら、口を開きました。
「夢は決まったの?」
「まだ、これからです」
「勉強はちゃんとしてるの」
「はい、まあ」
悪気がないのは分かっています。会うのが年に二回なので、話題がそこしかないのだとも思います。
それでも進路のことは自分でも毎日考えていて、軽く聞かれるほど返事が出てきませんでした。
「早く決めないと、あとで困るわよ」
「そうですね」
笑って受け流すのが、いつものやり方です。
串を一本取って、皿の端に置きました。
食べるつもりはありません。手を動かしていれば、次の質問までの間が空くからです。
いとこが代わりに返した本音
隣のいとこが、麦茶のコップを座卓に置きました。
「それ、本人がいちばん考えとるよ」
叔母の箸が、大皿の手前で止まります。
「そんなの、心配して言ってるだけじゃない」
「うん。だから、心配してるって言えばいいんよ」
いとこは大皿を叔母の側へ戻しました。叔母は何か言いかけて、そのまま焼き鳥を一本取ります。
串の先を、しばらく皿に置いたままにしていました。
「聞かれるたびに、答えを作らないといけなくなるから」
上座の伯父が「それもそうだ」とうなずきました。
台所から出てきた祖母も、「昔から言い過ぎるのよ、あんたは」と笑います。叔母は串を持ったまま、少し肩をすくめました。
「ごめんね。急かすつもりじゃなかったの」
「大丈夫です」
それきり、私に質問は飛んできませんでした。回ってきた大皿から、今度は自分で唐揚げを取ります。座敷の話は、いつのまにか誰かの車の話に変わっていました。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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