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「再婚しないの?」6年ぶりに顔を出した、いとこの家で伯母の追求→私が笑顔のまま返した一言

「再婚しないの?」6年ぶりに顔を出した、いとこの家で伯母の追求→私が笑顔のまま返した一言
正月の座卓に着くまで
正月の二日、いとこの実家へ顔を出しました。
離婚してから6年、親戚の集まる場からは自然と足が遠のいていたので、この家に上がるのはずいぶん久しぶりです。
「よく来たわね、上がって上がって」
迎えてくれたのは、いとこの母である伯母でした。座卓には雑煮の椀が並び、その脇に大きな菓子鉢が置かれています。台所ではいとこが皿を洗っていました。
「ひとりで来たの」
「はい、車なので」
座布団を勧められ、みかんをひとつ手に取ったところで、伯母が菓子鉢を私のほうへ滑らせてきます。
菓子鉢ごしの質問
「再婚しないの?」
鉢の中で、色とりどりの包み紙が乾いた音を立てました。台所の水音が止まります。
「しないね」
「え、出会いがないの」
5年つき合っている人がいることは、親族の誰にも話していません。
隠しているというより、話す場を作らないままここまで来た、という感覚に近いのだと思います。
みかんの皮をむく手は止めませんでした。
6年のあいだに引っ越しを二度して、仕事も変えて、ひとりで暮らす部屋の間取りも家具の位置も、全部自分で決めてきています。
「困っていないから、探していないの」
急須の取っ手にかかった伯母の手が、そこで止まりました。
「でも、ほら、一人だと、これから先……」
「お雑煮、いただきますね」
笑顔のまま椀を持ち上げると、伯母は言いかけた続きを飲み込んで、注ぎ口を湯呑みのほうへ戻します。台所から皿を持って戻ってきたいとこが、座卓を見て小さく笑いました。
「お母さん、その質問、去年も別のいとこにしてたよ」
「……そうだったかしらね」
誰も何も足しません。菓子鉢だけが、座卓の真ん中に戻されていました。
紙袋を抱えて門を出る
帰り際、伯母は玄関まで出てきました。私の顔を見ないまま、菓子を詰めた紙袋を押しつけてきます。
「持って帰って。…余計なこと、聞いたわね」
「おいしかったので、いただきます」
「また来てね」
「ええ。気が向いたら」
門を出ると、冬の日が屋根の高さまで下りていました。助手席に紙袋を置き、エンジンをかける前に電話を一本かけます。
「いま出たよ。お菓子、たくさんもらった」
「じゃあ、うちで食べよう」
受話口の向こうで、5年ぶんの笑い声がしました。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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