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「もうやめて…また始まった」深夜に家具を引きずる音を出す隣人。だが、正面から苦情を入れた結果

もうやめてまた始まった深夜に家具を引きずる音を出す隣人だが正面から苦情を入れた結果

壁の向こうから響く生活音

そのマンションに引っ越して半年ほど経ったころ、隣の部屋から伝わる生活音が気になりはじめた。

夜遅くにドタドタと続く足音。

ガリガリと床を擦るような家具を引きずる音。それが日付の変わるころから始まり、ひどい時には深夜1時を回っても止まなかった。

静かな時間帯になればなるほど、音は壁を伝って容赦なく寝室に届く。テレビの音量を少し上げれば紛れるけれど、消した瞬間にまた響き出す。

寝つきが浅くなり、翌朝の目覚めは毎日重かった。仕事中もぼんやりして、午後にはコーヒーを2杯飲まないと頭が回らなくなっていた。

「もうやめて…また始まった」

布団の中でため息をつく夜が、何週間も続いた。管理会社に相談すべきか、直接インターホンを鳴らすか。どちらも気が引けて、私はずっと判断を先延ばしにしていた。

エレベーターで偶然鉢合わせ

限界が近づいていたその週末の朝。ゴミを出しに出かけた帰り、エレベーターのドアが開いた瞬間、目の前に立っていたのが当の隣人だった。

顔を合わせるのは引っ越しの挨拶以来で、ぎこちなく会釈を交わす。

同年代らしい身綺麗な女性で、子どもの姿はなく一人暮らしのようだった。閉じたドアの中、上る箱の振動がやけに大きく感じた。

(言うなら今しかない)

ためらいながら、私はできるだけ柔らかい声で切り出した。

「夜の音が響くことがあるんです」

相手は一瞬きょとんとして、それから本当に申し訳なさそうな表情になった。

「全く気づいていなかった」

本気で驚いている口ぶりだった。クレームのつもりはなく、ただ伝えただけ。それでも一言を絞り出すまでに、ずいぶん勇気が要った。

翌日から取り戻した静けさ

その日の夜から、壁の向こうは明らかに変わった。深夜の足音はぴたりと収まり、家具を引きずる響きも消えた。きっと自分の生活音がここまで響くと知らなかったのだろう。

翌朝もその次の夜も、寝室は穏やかなままだった。何かの拍子に小さな物音が聞こえても、もう気にならない程度に落ち着いている。共用部ですれ違ったときには、向こうから先に小さく会釈をくれるようになった。

ずっと我慢を重ねた日々が、たった一言で一変するなんて思わなかった。直接伝えるのは怖かったけれど、勇気を出して良かったと思える朝が続いている。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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