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「通帳の中身は、見なくていいから」生前の義母が言った言葉。だが、心配になって調べた結果、最悪な事実が判明

「通帳の中身は、見なくていいから」生前の義母が言った言葉。だが、心配になって調べた結果、最悪な事実が判明
一周忌の夜に、思い出した言葉
義母の一周忌を終えた夜のことです。親戚が帰り、片づけもひと段落すると、さっきまでにぎやかだった家が急に静かになりました。
仏壇の前に座っていると、生前の義母が言った言葉をふと思い出しました。
「通帳の中身は、見なくていいから」
「でも、何か手伝えることがあるなら言ってくださいね」
そう返した私に、義母は困ったように笑いました。
「いいの、いいの。あなたたちにまで心配かけたくないのよ」
義母は昔から、自分のことをあまり話さない人でした。何か聞いても、「うちのことは気にしなくていいのよ」と笑って終わらせてしまいます。
その夜は、なぜかその言葉が頭から離れませんでした。
考えてみれば、私は義実家のお金のことだけでなく、家の名義がどうなっているのかさえ、きちんと知りません。
夫は自営業で、仕事の関係から不動産の登記簿を確認することがあります。私も長年その手伝いをしてきたため、基本的な見方は分かっていました。
翌日、気になった私は義実家の登記簿を取り寄せてみることにしました。
見慣れた書類なのに、手が止まった
書類を順番に見ていき、ある欄で手が止まりました。
義実家の土地と建物には、義父の会社の借り入れに関係する抵当権が設定されていたのです。
「……こんな話、聞いたことない」
思わず声が漏れました。
登記簿だけでは、今どれだけ返済が残っているのかまでは分かりません。それでも、家が会社の借り入れと関係していることは分かりました。
帰宅した夫に書類を見せると、夫も黙り込んでしまいました。
「ねえ、これ…知ってた?」
「家を担保にしたことがあるって話は聞いたことがある。でも、まだ登記が残ってるなんて知らなかった」
「じゃあ、今どうなってるの?」
夫は少し考えてから、首を横に振りました。
「そこまでは分からない。父さんにちゃんと聞こう」
後日、夫から義父に確認してもらいました。
義父は最初こそ言いづらそうにしていましたが、しばらくして口を開きました。
「会社のために必要だったんだ。家を担保に入れた」
借り入れがまだ残っていることも、そのとき初めて聞きました。
「なんで今まで何も言わなかったんだよ」
夫がそう聞くと、義父は深く息を吐きました。
「言ったって、お前たちを心配させるだけだと思ってたんだよ」
その言葉を聞いた瞬間、私は義母の「心配かけたくないの」という言葉を思い出しました。
分からないままにしないと決めた
それから私たちは、相談窓口や専門家を頼りながら、今のうちに確認しておいたほうがいいことを一つずつ整理しました。
すぐに何かが解決したわけではありません。
ただ、「家族だから大丈夫」と曖昧にしたままにするのではなく、分からないことは確認しておこう。夫ともそう話すようになりました。
その後、義父も亡くなりました。
今度は夫と一緒に財産と債務の状況を一つずつ確認しました。専門家にも相談し、今後のことを考えた結果、夫は期限内に相続放棄の手続きを進めることになりました。
必要な書類を前に、夫が困った顔でつぶやきました。
「これ、何から手をつければいいんだろうな……」
私は書類を手元に寄せました。
「一緒にやろう。今度は、分からないままにしないでおこうよ」
夫は少し黙ってから、「そうだな」とうなずきました。
義母があのとき、本当はどこまで心配していたのかは分かりません。
ただ、心配をかけたくないという気持ちから、大事なことまで家族に話さずにいると、あとで困ることもあります。
一周忌の夜に感じた小さな引っかかりを、そのままにせず確かめてみてよかった。今ではそう思っています。
※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた60代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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