Share
「海外生活、ずっと見てましたよ」憧れてたワーホリ生活。だが、帰国して再開した元同僚に感じた違和感とは

「海外生活、ずっと見てましたよ」憧れてたワーホリ生活。だが、帰国して再開した元同僚に感じた違和感とは
5年働いた会社を辞め、海外へ
20代の頃、私は新卒で入った会社に5年間勤めたあと、退職してワーキングホリデーへ行くことにしました。
もともと海外で暮らすことに憧れがあり、働きながら少しずつ貯金をしていました。送別会で行き先を聞かれ、「貯めたお金でしばらく海外に行くんです」と話すと、同僚たちは「いいね」「楽しんできてね」と声をかけてくれました。
その中に、同じ部署だった男性社員がいました。
仕事上のやり取りはありましたが、プライベートで話したことはほとんどありません。
ただ、私が海外へ行くと話したときだけ、「自分も昔、ワーホリに興味があったんですよ」と少し食いついた様子だったのを覚えています。
渡航後、私は現地での生活をSNSに投稿するようになりました。
観光地の写真だけではなく、仕事探しに苦戦したことや、電車を乗り間違えたこと、雨の中で道に迷ったことなど、日記代わりにかなり細かく書いていました。
公開アカウントだったので誰でも見られる状態でしたが、「いいね」が多くつくわけでもなく、知人からコメントが来ることもほとんどありませんでした。
そのため、私は深く考えずに投稿を続けていました。
「あのとき、大変そうでしたよね」
帰国してしばらく経った頃、元職場のメンバー数人で飲みに行く機会がありました。
そこで久しぶりに会ったその元同僚が、私を見るなり言いました。
「海外生活、ずっと見てましたよ」
私は少し驚きました。一度も「いいね」やコメントをもらった記憶がなかったからです。
どうやら共通の同僚のフォロー欄から私のアカウントを見つけ、もともと海外生活に興味があったこともあって、ときどき投稿を読んでいたのだそうです。
そこまでは「そうだったんだ」で済みました。
ところが、その人は続けて言いました。
「雨の日に道に迷って、かなり落ち込んでましたよね。でも次の週には新しい仕事が決まって」
私は思わず黙りました。
確かに書いた覚えはあります。ただ、自分でも細かい順番までは忘れていました。
さらに、私が住んでいた部屋を引っ越した時期や、仕事先で失敗して落ち込んだ投稿まで、かなり正確に覚えていたのです。
「そんなに読んでたんですね」
私が笑いながら言うと、その人は悪びれる様子もなく、「海外に行くか迷っていたので、参考になってました」と答えました。
理由を聞けば理解はできます。それでも、一度も反応を残さなかった人が、自分でも忘れていた投稿をいくつも覚えていることに、私は妙な居心地の悪さを覚えました。
公開している以上、誰に見られても不思議ではありません。それ以来、私はSNSに何かを書く前に、「反応がなくても、読んでいる人はいるかもしれない」と一度考えるようになりました。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事


