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「これ、作り直してもらえない?」ほぼ食べ終えてから味を訴えた客。だが、責任者が伝えた正論

ほとんど空になった皿を前に
昼どきの定食屋で、僕が日替わり定食を食べていたときのことです。
店内はかなり混んでいて、店員さんたちは次々に料理を運んでいました。そんな中、隣のテーブルにいた男性客が、通りかかった店員さんを呼び止めました。
「すみません。これ、ちょっと味が濃すぎるんだけど」
最初は普通の申し出に聞こえました。
ただ、僕は何気なく男性の皿を見て驚きました。丼の中にはご飯粒が少し残っているだけで、汁物もほぼ空です。どう見ても、食事は終わりかけでした。
店員さんも少し戸惑ったようで、皿を確認しながら尋ねました。
「お味が濃かったでしょうか。申し訳ありません」
「うん。最後まで食べてみたけど、やっぱり気になってさ。これ、作り直してもらえない?」
店員さんはすぐには答えず、「少し確認してきますね」と奥へ下がりました。
すると男性は、少し納得がいかない様子で椅子にもたれました。
「別にタダにしろって言ってるわけじゃないんだけどな…」
僕も、味が気になったという気持ちは分からなくもありません。ただ、ここまで食べてから新しい料理に交換するのは、さすがに難しいのではと思いました。
責任者が伝えた店側の判断
しばらくすると、奥から責任者らしき男性が出てきました。
「お待たせしてすみません。お味が濃かったとのことですが、どのあたりが気になりましたか?」
男性客は少し身を乗り出しました。
「全体的にだよ。食べてるうちに、やっぱり違うなと思って。交換してくれよ、こっちは金払うんだから」
責任者は皿を見たあと、少し間を置いて答えました。
「そうでしたか。お口に合わなかったことについては申し訳ありません。味付けについては厨房にも伝えます」
そこで一度言葉を切り、続けました。
「ただ、ここまで召し上がったお料理を、新しいものと交換することは難しいです」
「でも、食べなきゃ分からないじゃない」
男性の声にはまだ不満が残っていました。
「そうですよね。途中で気になった時点で声をかけていただければ、その場で確認できたと思います。ただ、今回はほとんど召し上がったあとですので、交換という形では対応できません」
責任者は責めるような言い方をせず、落ち着いて説明していました。
男性もしばらく黙っていましたが、やがて小さく息を吐きました。
「……分かったよ。じゃあ、もういい」
最後は普通に会計を済ませた
男性はそれ以上言い争うことなく、伝票を持ってレジへ向かいました。
会計を済ませ、店員さんから「ありがとうございました」と声をかけられると、一瞬だけ足を止めます。
そして少し気まずそうに、
「……ごちそうさま」
とだけ言って、店を出ていきました。
味への感じ方は人それぞれですし、不満を伝えること自体が悪いわけではありません。
ただ、どこまで対応できるのかには店側にも線引きがあります。相手の話を聞きながらも、できないことはきちんと伝えていた責任者の対応が、僕には印象に残りました。
※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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