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「あ、飲んじゃった。ごめんね」家に押しかけて図々しい態度をとる姉夫婦。だが、僕の代わりに妻が言い返した瞬間

「あ、飲んじゃった。ごめんね」家に押しかけて図々しい態度をとる姉夫婦。だが、僕の代わりに妻が言い返した瞬間
玄関に並んだ二足の靴
土曜の仕事を終えて帰ると、玄関に見慣れた靴が二足並んでいました。
妻の姉夫婦のものです。この日で、三週続けてでした。
「おかえりー。今日も遅かったね」
リビングのソファに義兄が寝そべって、片手にリモコンを持っています。台所からは妻と義姉の笑い声が聞こえました。
ふたりが来るようになったのは去年の春からです。
姉妹の仲がよく、最初は月に一度でした。それが隔週になり、いつのまにか毎週末になっていました。
「ただいま。…来てたんだ」
「昼過ぎからね。気にしないで、いつも通りにしてていいから」
いつも通りにしていいのは、こちらのはずでした。
空になったドアポケット
着替えて台所に立ち、冷蔵庫を開けました。
ドアポケットが空です。朝に補充した麦茶も炭酸水も、一本残らず消えていました。
「あ、飲んじゃった。ごめんね」
義姉が笑って言い、義兄はテレビを見たまま続けます。
「冷蔵庫のビール、買ってきてほしかった」
扉に手をかけたまま、動けなくなりました。妻が台所からこちらを見て、困ったように笑います。
何か言ってほしいと思いましたが、姉妹の仲を壊したくないのは私も同じでした。
「……そうですか」
それだけ返して、水道の水をコップに注ぎました。
妻が置いた布巾
夕方になって、義兄がまた冷蔵庫を開けました。
「あれ、もう何もないの。買い置きしとかないと」
妻が布巾を調理台に置きました。
「お義兄さん。この人、今日も朝から仕事だったの」
「うん、知ってるよ」
「帰ってきて最初に言われたのが、買ってきてほしかった、なんだよね」
リモコンを持つ手が止まりました。
義兄が何か言いかけて、そのまま口を閉じます。義姉が使ったコップを集めて、流しへ運び始めました。
「……うち、来すぎてたね。来週から先に連絡する」
義兄は起き上がってテレビを消し、こちらを見ないまま靴を履きました。
「悪かった。自分の家みたいにしてた」
玄関の戸が閉まってから、妻がため息をつきました。私も三か月ぶんくらい息を吐きました。
翌週の土曜は、昼前にスマートフォンが鳴りました。少しだけ寄ってもいいか、という短い連絡です。夕方に来たふたりは、袋いっぱいの飲み物を提げていました。
「冷蔵庫、開けてもいい?」
義兄がそう聞いたのは、その日が初めてでした。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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