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「50点も取れないでしょ、あの子は」息子の成績を笑ったママ友。だが、点数を知った瞬間に顔面蒼白

「50点も取れないでしょ、あの子は」息子の成績を笑ったママ友。だが、点数を知った瞬間に顔面蒼白
買い物帰りにかけられた声
息子が共通テストを受けた週の終わりでした。スーパーの出口で、小学校からのママ友と鉢合わせたのです。
「うちの子から聞いたよ。息子さん、共通テスト受けたんだってね」
「はい、無事に終わりました」
「よく受けたね」
褒め言葉として使う形ではありませんでした。
よく受けたね、というのは、受かるはずがないという前置きです。
彼女は学校で教える仕事をしていて、点数の話にはよく通じています。買い物かごを持ち替えながら、笑って続けました。
「数学は、どうだった?」
「まだ返ってきていなくて」
「50点も取れないでしょ、あの子は」
「どうでしょうね」
それしか返せませんでした。息子は夏からずっと机の前に座っています。
夜中に台所へ水を取りに来る足音を、私は何度も聞いていました。
「まあ、受けるだけでも経験だからね」
彼女はそう言って、駐輪場のほうへ歩いていきます。
その背中を見送りながら、私は買い物袋の持ち手を握り直しました。
駅前で、点数が並んだ日
結果が返ってきて何日か経った夕方のことです。駅前で同じ学年のママ二人と立ち話をしていると、向こうから彼女が早足でやってきました。
「聞いてよ、うちの子の点数」
「もう返ってきたの?」
「730点。第一志望、そのまま出せるって」
おめでとう、と声が上がりました。彼女は満足そうに頷いてから、私のほうを向きます。
「そちらは、どうだった?」
答えを決めつけている聞き方でした。
隣のママが、気を遣うように口を開きかけます。
私は数字だけを言いました。
「780点でした」
誰も、すぐには声を出しませんでした。
「……え、780?」
「はい」
「あら、ちょうど50点差じゃない」
そう言ったのは、隣にいたママです。悪気はなく、ただ引き算をしただけでした。それでもその一言で、場の空気は完全に決まってしまいました。
彼女の顔から血の気が引いていくのが分かりました。何か言おうとして口が動き、そのまま閉じます。鞄の紐を、何度も握り直していました。
「…うちは、3日も熱がある中で受けさせたのよ」
相槌は返ってきませんでした。
「そう、大変だったね」
もう一人のママが、静かにそれだけ返します。話はそこで途切れました。
「じゃあ、私こっちだから」
彼女は自転車の向きを変えて、来た道を戻っていきます。
私は表情を変えずに立っていました。けれど頭の中では、両手を強く握りしめていたのです。
それ以来、彼女が点数の話を持ち出すことはありません。駅前で会っても、天気の話をして別れます。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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