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「母さんならご飯を作ってくれたよ」母や姉と私を比べ続けた夫。注意された日の夜、夫が電話した相手の正体に絶句

何をしても誰かと比べられる
結婚したのは、二十歳を過ぎたばかりの頃でした。
すぐに子どもが生まれて、生活から昼も夜もなくなりました。
抱っこしていないと泣く子で、夜中は一時間おきに起こされます。
朝は体が鉛のように重くて、どうしても起き上がれない日が続きました。
「ごめん、今日は自分でご飯を用意してくれる?」
台所に立てないことを謝った私に、元夫はこう言ったのです。
「母さんならご飯を作ってくれたよ」
比べられたのは、それが最初ではありませんでした。
洗濯物がたまれば「姉さんは毎日回してたけどな」
部屋が散らかっていれば「実家はいつもきれいだったよ」
そのたびに私は謝って、抱っこ紐のまま掃除機をかけていたのです。
「私、お義母さんでもお義姉さんでもないよ」
初めてそう言い返した日の夜のことです。
隣の部屋から、夫の話し声が聞こえてきました。
「娘さん、こんなこともやってくれないんですよ」
私の母に、電話をかけていたのです。
夫は「まあ、そうですよね」と笑いながら、こちらをちらりと見ました。
その笑い方が、何よりこたえました。
母が引いた、はっきりとした線
週末、母が家に来ました。
子どもをあやしたあと、夫にゆっくり切り出したのです。
「この前のお電話のことですけど」
夫は「ああ、すみません、つい愚痴を」と軽く流そうとしました。母は引きませんでした。
「うちの娘は、あなたのお母さんの代わりじゃありません」
夫の顔から、笑みが消えました。
そういうつもりじゃない、と口の中でつぶやくのが精一杯だったようです。
「赤ちゃんを抱えた人に、自分のご飯を作らせますか」
夫は言葉に詰まり、目を伏せました。
「でも、俺の実家では、それが当たり前で…」
「当たり前だったのは、お義母さんが無理をしていたからでしょう」
夫はもう一度顔を上げましたが、そこから先は何も出てきませんでした。台所の時計の音だけが、やけに大きく響いていました。
私は、そのとき決めたのです。
「比べたい人がいるなら、その人と暮らして」
夫は驚いた顔で私を見ました。冗談だと思ったのでしょう。でも、私はもう迷っていませんでした。
離婚届を出した日、空はよく晴れていました。子どもを抱いて役所を出ると、母が門のところで待っていてくれたのです。
「よく決めたね」
「うん。もう、誰とも比べられない」
それから夫と連絡を取ったことは、一度もありません。誰かの代わりとして数えられる暮らしは、あの日で終わりました。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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