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「仕事してない人は暇でしょ」とPTA役員を押し付けるママさん。だが、私のアイデアで状況が一変

「仕事してない人は暇でしょ」とPTA役員を押し付けるママさん。だが、私のアイデアで状況が一変

沈黙が続いた役員決め

子どもの小学校入学の年、最初の保護者会でPTA役員を決めることになった。

司会のママが名簿を見ながら呼びかけても、教室は静まり返っていた。誰も手を挙げない。

「できる人がやればいいと思うんですけど」

そんな声が出ても、空気は重いまま。ペンを持つ音だけが響く時間が、何分も続いた。

やがて、最前列に座っていた一人のママが、後ろを振り返って言った。

「仕事してない人は暇でしょ」

視線が、専業主婦らしき何人かに集まる。名指しはしないのに、誰を見ているかは明らかだった。

「働いてる人は時間ないですし、ねえ」

同調する声が重なり、押し付け合いの雰囲気が一気に濃くなった。指された側のママは、うつむいて黙り込んでいる。

私だって、家で介護を抱えていた。誰にも事情がないわけがない。それでも声を上げられず、教室の空気はどんどん沈んでいった。

押し付け合いを変えた一言

このままでは、立場の弱い誰か一人に全部がのしかかる。私は思い切って手を挙げた。

「3人で当番制にしませんか」

一瞬、教室がしんとなった。私は続けた。

「事情がない人なんていないと思うんです。仕事の人も、家のことがある人も。だから、できる範囲で分けませんか」

暇でしょと言い放ったママが、口を開きかけてやめた。反論の言葉を、探しているようだった。

「役員一人に集中させるから、もめるんだと思います。行事ごとに担当を回せば、一回の負担は軽くなりますよね」

私が紙に当番表の案を書き始めると、隣のママが小さくうなずいた。

「それ、いいかも。私、運動会のときならできます」

「じゃあ私は、夏のプール当番を」

手が、ぽつぽつと挙がり始めた。さっきまでの重い沈黙が嘘のように、教室がざわつき出す。

押し付ける側だったママは、その流れに乗り遅れ、ばつが悪そうに視線をそらした。

「……まあ、それなら、私も一回くらいは」

声は小さく、語尾は消え入りそうだった。さっきの勢いは、もうどこにもなかった。

あっという間に当番表が埋まり、役員も三人で分け合う形に決まった。会が終わると、指されて黙っていたママが私のそばに来た。

「あの空気、変えてくれてありがとう」

事情を押し付け合うより、できることを出し合えばいい。たったそれだけのことだったと、帰り道に思った。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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