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「大丈夫だから!」会社の金が数千万消えても友人を信じ続けた夫。我慢出来なかった妻が取った行動とは

安定を捨てた夫の決断
夫は長年勤めた公務員を辞め、友人が立ち上げた建設会社に加わった。任されたのは経理。安定した職を手放した上での挑戦で、三人の子を抱える我が家にとって、それは大きな賭けだった。
「安定した仕事だったのに、本当に大丈夫なの?」
「あいつとは長い付き合いだから。大丈夫だから!」
夫はそう言って、私の不安を取り合わなかった。長い付き合いの友人を疑う気は、まるでないようだった。最初の数か月は、まだよかった。会社の様子がおかしくなったのは、その後のことだ。
取引先からの入金や、集めたはずの出資金が、次々と消えていく。帳簿の数字と通帳の残高が、どうしても合わない。気づけば、数千万円もの行方がわからなくなっていた。
向き合わない夫
私は何度も夫に尋ねた。けれど、返ってくるのは決まって曖昧な言葉だった。
「あのお金、何に使ったの?」
「いや、それは……あいつが管理してるから」
「あなた、経理でしょう。説明できないの?」
夫は目を合わせず、それ以上は語らなかった。
「仕事、変えたほうがいいよ。子どもたちの生活もあるの」
「大丈夫だから」
「どうして言い切れるの。説明できないのに」
「あいつを信じてる」
その「大丈夫」を、私はもう何十回聞いたかわからない。金額の大きさより、何も説明せず、向き合おうともしない夫の姿に、私の心は冷えていった。
「私が不安なの、わからない?」
「心配しすぎだよ」
会話は、いつもそこで途切れた。
離れて守ったもの
悩み抜いた末、私は離婚を選んだ。三人の子を連れて、その家を出た。
「本当にいいのか」
「あなたが説明してくれないなら、私はこの子たちを守るしかない」
夫は何か言いかけて、結局、黙り込んだ。最後まで、お金のことは一言も語らなかった。
それからしばらくして、共通の知人から連絡が入った。
「あの会社を立ち上げた人、姿を消したらしいよ」
受話器の向こうの声に、私は静かに息をついた。夫が「信じてる」と繰り返した相手は、結局、何もかも置いて消えていた。
会社も、消えたお金の説明も、何ひとつ残さずに。あのまま家に残っていたら、と思うと、背筋が冷たくなる。
今、私は三人の子どもたちと暮らしている。朝、にぎやかな食卓を囲みながら、ふと思う。あの日「大丈夫」を信じなかった自分の判断は、間違っていなかった。
「ねえ、今日のごはん何?」
子どもの声に、私は笑って立ち上がる。お金の行方に怯え、夫の沈黙に傷ついていたあの頃より、ずっと穏やかで、温かい朝だった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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