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「なんとなく面倒になった」と家族で出かける約束をドタキャンした妻。だが、帰ってきた子供の姿に妻が感じたものとは

前日のドタキャン
その週末は、家族三人で少し遠くまで出かける約束だった。
俺は行き先を調べ、持ち物まで用意して、当日を楽しみにしていた。
ところが前の晩、妻がぽつりと言った。
「ねえ、やっぱり明日、やめようかな」
「え、なんで。どこか具合でも悪い?」
「ううん、どこも悪くないよ」
「なんとなく面倒になった」
特に理由はないらしい。
正直、拍子抜けした。けれど、普段から家事も育児も一人で背負ってくれているのは分かっている。誰だって、ふっと億劫になる日はある。
翌朝、リビングで遊んでいた子どもが、上目づかいで聞いてきた。
「パパ、今日はお出かけしないの?」
しょんぼりした横顔に、胸の奥がきゅっとなった。
男二人の遠出
俺は妻を責める代わりに、子どもの前にしゃがんでこう言った。
「よし、じゃあ今日は男二人で行くか!」
「ほんと!?やったー!」
調べておいた行き先まで、車を走らせた。後部座席の子どもは、窓の外を指さしては大はしゃぎ。
「あれ何ー!?すごい大きいトラック!」
「ほんとだ、よく見つけたな」
途中で立ち寄った売店では、お小遣いを握りしめて真剣にお菓子を選んでいる。
その姿が、たまらなくおかしかった。
「パパ、あのね。ほんとはね、ママとパパがケンカしないか心配なんだ」
信号待ちで、子どもがぽつりとこぼした。普段、口にしない本音だった。
「大丈夫。パパもママも、お前のこと大好きだから」
そう返すと、子どもは安心したように笑った。ハンドルを握る手に、じんと熱がこもった。
玄関で謝った妻
たっぷり遊んで、夕方に帰宅した。
玄関を開けるなり、子どもが靴も脱がずに駆け込んでいく。
「ママ!パパとすっごく楽しかった!今度はママも一緒ね!」
手にした小さなお土産を、誇らしげに妻へ差し出す。「これ、ママに」と。
出かけるのをやめた本人にだ。
土産話を、息継ぎも忘れてまくし立てる子どもを、妻は最初、笑って聞いていた。けれど、そのはしゃぎようが本物だと分かるにつれ、だんだん表情がしぼんでいった。
子どもが眠ったあと、妻が小さな声で切り出した。
「……ごめんね。勝手にやめて。あの子、あんなに楽しみにしてたのに」
「気にすんなって。また三人で行けばいいよ」
「ううん。次は、私も行く。今度は私が場所、調べる」
自分から、そう言った。次の週末、約束どおり三人で出かけた。
それからというもの、妻が「面倒だから」と予定を投げ出すことは、ぴたりとなくなった。あの男二人の一日が、いちばん効いたのだと思う。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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