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「1000万、全部消えてる」積立貯金を黙って引き出していた夫→理由を聞いても口ごもる夫に背筋が凍った瞬間

通帳を開いた瞬間
子どもが独立して、そろそろ老後の資金計画を見直そうと思った日のことでした。
夫の給与口座から毎月自動で振り替えていた積立貯金を、私はずっと夫婦の共通財産だと信じてきました。住宅ローンを払い終えたら、ここから余裕のある老後が始まる。
20年以上かけて少しずつ積み上げて、もう1000万円は超えているはず。そんな計算で、その日初めて銀行の窓口に通帳を持って行きました。
「1000万、全部消えてる」
記帳された数字を見て、足が止まりました。残高はほとんど空、ここ数年で何度も大きく引き出されていました。
10万、20万、まとまった額で50万を超える行も並んでいます。窓口の女性が心配そうにこちらを見ていることに気づいてからも、私はしばらく動けませんでした。
誰の手で、何のために使われたのか。同じ家のお金を動かせる人間は、私を除けば一人しかいません。家に帰る電車の中でも、通帳の数字だけが頭の中を回り続けました。
問い詰めた夜の沈黙
その夜、夕食を黙々と食べ終えた夫の前に、私は通帳の件を静かに聞きました。
普段は穏やかな夫の目が、わずかに泳ぎました。長い時間をかけて貯めてきたお金が、私の知らないところで消えていた事実。
事情があるなら聞こうと思っていました。当然、説明があると思っていました。
「ねえ、これ、どういうこと」
夫はテーブルに目を落として、何度か口を開きかけては閉じました。
理由を尋ねても、もごもごと言葉にならない音だけが返ってきます。借金なのか、誰かに渡したのか、ギャンブルなのか。どれかを言ってくれた方が、まだ気持ちの整理がついた気がします。
何分待っても、夫はうつむいたままでした。
はっきり否定もせず、はっきり認めもせず、ただ目を合わせない。
30年連れ添ったはずの相手の横顔が、急に知らない人のものに見えました。記憶の中の旅行、子どもの入学式、何気ない朝食。
同じテーブルの向こうにいたはずの人が、私の知らない時間にこの通帳を抱えて窓口に通っていたのかと思うと、頭の芯が冷えていきます。私の知っている穏やかな人は、本当にこの夫だったのでしょうか。
結局その日、まともな答えは一つも返ってきませんでした。
1000万円という金額を、配偶者に黙って引き出せる神経。問い詰められても理由を言葉にできない神経。
どちらもが、私の知っていた夫とはかけ離れていました。背筋を冷たいものが伝って、しばらく椅子から立てませんでした。今もまだ、本当の使い道は分かっていません。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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