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「何しに来たんですか?」産後数日の病室で菓子パンを食べ始めた義父母。気遣いのない時間に疲れた日

朝早くにぞろぞろやってきた一行
2人目を出産した翌々日の朝、面会開始の時間より少し早く、廊下からざわつく気配が近づいてきた。
スリッパの音と笑い声が個室の前で止まる。
ドアが開くと、夫を先頭に義父母と上の子の4人が並んで入ってきた。
全員の手には、紙袋やビニール袋がぶら下がっていた。
病院の向かいのスーパーで買ったらしい菓子パンの袋が、義母の腕でガサガサと音を立てている。
出産直後の身体で起き上がるのもまだしんどい時間帯だった。
個室には付き添い用の椅子が1脚しか置かれていない。それなのに4人で押しかけてくれば、当然座る場所が足りない。
義父母は迷いなく床にしゃがみ込んだ。ベッドの脇のクッションフロアにそのまま尻をつけ、上の子を膝に抱える義母の姿は、お見舞いというより親戚の集会だった。
床にしゃがんで菓子パンをむしゃむしゃ
しゃがんだ義父母は、抱えていた袋から菓子パンを取り出した。
なんの遠慮もなく封を開ける音が響く。義母はクリームパン、義父はメロンパン。
私のベッドの足元の床で、2人は並んで食べ始めた。
「何しに来たんですか?」
笑いを含めて聞いたつもりだったが、声は少しかすれた。
義母は口に頬張ったまま、ふふっと笑って首を傾げる。
返事はなかった。夫は気にする様子もなく、上の子に動画を見せて遊ばせていた。
1時間ほど居座って、ようやく義父母は立ち上がった。床に残ったパンくずを義母は気づかない様子で、紙袋ごと持ち去った。
看護師さんが顔を出した瞬間の、ぎょっとした表情を私は一生忘れない。新生児の顔を覗き込む時間より、菓子パンを食べていた時間のほうがはるかに長かった。
退院後の自宅にも繰り返された訪問
その数日後、退院した自宅にも義父母は朝早くからやってきた。
産後数日の身体で本音は寝ていたかったのに、玄関のチャイムは容赦なく鳴った。
授乳の合間に身支度を整える時間も、シャワーを浴びる余裕もないまま居間へ降りた。お昼が近づくと義母が口を開いた。
「お昼、何食べる?」
私は上の子と自分の分を用意してあると伝えた。すると義母は当然のように、買いに行くから、と立ち上がった。
家事の手も育児の手も差し出すことなく、結局夕方まで居座り続けた。ただ部屋の隅で雑誌をめくっているだけの時間が、産後の身体には何より重かった。
義父母にとっての孫見舞いは、私にとっての地獄だった。早く帰ってほしいと心の中で何度も叫んだ。あの病室の床と自宅のリビングで過ごした時間を思い出すたび、孫の顔を見に来る善意の裏側にある異常を、私は静かに胸に刻んだ。次に来ると言われた日付を、私はカレンダーから目を逸らしながら受け止めた。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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