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「やり方間違えたらどうしよう」緊張していた義実家でのお墓参り。だが、仲が良くなかった義母に救われた瞬間

「やり方間違えたらどうしよう」緊張していた義実家でのお墓参り。だが、仲が良くなかった義母に救われた瞬間

前の晩に、手順を調べてから眠っていました

義母とは、これまでいろいろありました。うまく話せない時期もあり、遠く離れて暮らしているぶん、顔を合わせる機会も多くありません。そのため義実家へ行く日は、いつも少し緊張していました。

なかでも身構えていたのが、お墓参りです。

(やり方間違えたらどうしよう)

私の実家とはやり方が違うかもしれません。誰から手を合わせるのか、線香はどう分けるのか。知らずに失礼なことをして、義母に注意されたらどうしようと考えていました。

その年も、お墓参りの前日の夜に、私は一般的な作法を調べてから眠りました。

翌日、義母や夫と墓前に立ち、火をつけた線香を手にしたところで、急に迷いました。先に自分が供えるのか、それとも家族に分けるのか。調べたはずなのに、いざその場に来ると分からなくなったのです。

線香を持ったまま義母の様子をうかがっていると、義母が私のほうを見ました。

「お墓参りの順番も線香も、適当でいいのよ」

そう言って、義母は少し笑いました。

てっきり作法に厳しいのだと思っていた私は、すぐには返事ができませんでした。けれど義母の表情には、間違いを責めるような雰囲気はありません。

隣にいた夫も、「うちはそんなに気にしてないよ」と言いながら、いつものように線香を供えました。

私もようやく肩の力が抜けました。

「昨日、順番まで調べてきたんです」

そう打ち明けると、義母はまた笑いました。

「そんなの覚えてこなくていいのに」

義母にどう見られるかばかり気にしていた私は、その言葉を聞いて初めて、自分が必要以上に構えていたことに気づきました。

少しずつ、義母との距離が変わっていきました

その一日ですべてが変わったわけではありません。それでも、それから義母と話すときの緊張は少しずつ薄れていきました。

季節になると、義母から荷物が届くこともありました。じゃが芋や餅、冬にはみかん。段ボールを開けると、新聞紙に包まれた野菜がぎっしり入っています。

長い手紙が添えられているわけではありません。荷物を送る前後に電話があり、

「芋が採れたから、送っておいたからね」

と、それだけ伝えて終わることもありました。

夫は「昔からああいう感じだよ」と笑います。

以前の私は、義母の短い言葉の裏に何か意味があるのではないかと、必要以上に考えていました。でも、今ではそれが義母なりの距離感なのだと思えるようになりました。

この前も義実家へ出かける前の晩、夫から「明日は早いよ」と声をかけられました。

私は「分かった」と返して、そのまま眠りました。

お墓参りの作法を調べることは、もうありませんでした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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