Share
【日常ミステリー】無人のはずのリビング照明が点灯。数日後、私が見たのは

引越し間もないマンションの夕方
数年前、今のマンションに引っ越して間もない頃の話です。
当時はまだ段ボールがいくつも部屋の隅に残っていて、新しい鍵と新しい間取りに少しずつ慣れていく毎日でした。
その日は平日の夕方で、仕事を終えて午後7時前にマンションへ戻りました。エレベーターを降りて自分の階の廊下を歩く間、特に変わった様子はなく、隣室の物音もいつも通りでした。
玄関の鍵を回して扉を開けた瞬間、私はその場で立ち止まってしまいました。廊下の奥、リビングへと続く扉のすりガラスがオレンジ色にぼんやりと光っていたのです。
リビングの照明がついている、と私はすぐに気づきました。
朝出かける時には、確実にすべての照明を消して家を出たはずです。夫の帰りはまだ遅い時間ですし、子どももこの時間に家にいることはありませんでした。
棚の上の観葉植物の向きが変わった
嫌な予感が背中を駆け抜けて、私はそっと靴を脱いで家の中を確認しました。窓の鍵もすべてかかっており、ベランダ側のサッシも閉まったまま。
クローゼットや浴室、シューズボックスの中まで覗き込みましたが、誰かが入った形跡はどこにもありませんでした。
その日は怖くて、何度も「消したよね」と独り言を繰り返したのを覚えています。鍵をかけて外出したあの瞬間の動作を、何度頭の中で再生しても、自分でつけっぱなしにしたとは思えませんでした。
奇妙な出来事は、その数日後にも起きました。リビングの棚の上に置いていた小さな観葉植物の向きが、明らかに変わっていたんです。
普段は窓の方を向くように置いていたのに、その日見たときは部屋の奥側へくるりと回転していました。
鉢の底に指紋がついたわけでも、葉が傷んだわけでもなく、ただ角度だけが、誰かの手で意図的に動かされたように変わっていたのです。
説明のつかないまま過ぎた日々
夫に「触った?」と聞いても「触ってないよ」と即答され、子どもは身長的にあの棚には絶対に手が届きません。防犯カメラを設置するほどの実害は無いものの、なんとなく落ち着かない日々が続きました。
結局、原因は今になっても分からないままです。照明の件も観葉植物の向きも、説明のつく答えに辿り着けないまま、時間だけが過ぎていきました。
引越しから数年が経ち、生活には何の支障もありません。それでもふとした瞬間にあの日の光景がよぎると、背中がぞわっと冷たくなります。誰もいないはずの部屋で、何かが小さく動いていた可能性を、私は今も否定できずにいるのです。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事


