Share
「うるさい!もう飯なんかいらねぇよ」帰りが遅くなるのに連絡しない夫。翌日、料理をボイコットした結果

夕食を温めて待つ妻に投げられた一言
結婚してから何度も伝えていた約束がある。夕食が要らない日は早めに連絡してほしい、ただそれだけだ。帰宅後すぐに食卓を整えられるよう、私はいつも夫の分を温め直せる状態で用意していた。
その日も同じだった。仕事を終え、子供を寝かしつけたあと、夫の好きな煮物と焼き魚を皿に盛って待っていた。日付が変わる頃に玄関の鍵が回り、酒の匂いをまとった夫がふらりと帰ってきた。
「ご飯は要らない」
連絡の一本もなく、しれっと放たれた言葉に手が止まった。今から夕食をしまうとなれば、温めた料理をタッパーに移し替え、皿を洗い直す手間がかかる。事前に連絡してほしいと改めて伝えると、夫は煩わしそうにため息をついた。家族の食事を整えてきた時間を、まるで何でもないことのように扱われた瞬間だった。
テーブル越しに飛んできた捨て台詞
夫は鞄をソファに放り投げ、こちらを見もせずに吐き捨てた。
「うるさい!もう飯なんかいらねぇよ」
頬の奥がじわりと熱くなった。何時間も前から準備していた料理を、まるで余計なお世話だとでも言わんばかりの口ぶりだった。言い争う気力も湧かず、私は黙って料理をタッパーに詰めた。子供を起こさないように足音を忍ばせて台所と冷蔵庫を往復しながら、頭の中だけは妙に冷えていった。
翌朝、私は決めた。夫の言葉通りにしてやろう。その日から夫の食事は一切作らず、子供と自分が食べ切れる量だけを用意することにした。冷蔵庫に残り物のおかずも置かない。夫が帰宅して冷蔵庫を開けても、そこには子供のヨーグルトと調味料しか残っていない状態を徹底した。
三日後に玄関へ届いた箱の中身
初日と二日目、夫は不機嫌そうにコンビニ袋を提げて帰ってきた。冷蔵庫を開けては閉める音が、夜遅くにリビングまで響いてきた。三日目の夜、ようやく観念したらしく、夫は私に向き合って小さく頭を下げた。あの言い方は悪かったと、絞り出すような声で謝罪してきた。
私は子供の手前、声を荒げずに短くうなずいた。連絡だけは入れてほしい、それだけは守ってほしいと改めて伝えると、夫は黙って頷いた。
その翌日、玄関のチャイムが鳴り、配達員が大きな箱を差し出した。中には予約待ちで有名な高級スイーツが詰まっていた。差出人は夫だった。胸の奥に溜まっていた澱が、甘い香りと一緒にすっと溶けていった。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
ほかの小説も読む
CHARACTERS
登場人物から探す
THEME
テーマ・シチュエーションから探す
ENDING
結末から探す
最も人気の短編小説
もっと見る >スカッとする短編小説
もっと見る >モヤモヤ短編小説
もっと見る >ゾッとする短編小説
もっと見る >LINEの短編小説
もっと見る >実体験をもとにした短編小説
もっと見る >恋愛トラブル
もっと見る >ハラスメント
もっと見る >金銭トラブル
もっと見る >浮気・不倫
もっと見る >迷惑
もっと見る >仕事のトラブル
もっと見る >非常識
もっと見る >LINE誤爆
もっと見る >思わず気持ちが晴れた「スカッと」
思い出しても背筋が凍る「ゾッと」
その感情を、物語にしませんか。
GLAMでは、あなたのリアルな体験エピソードを
お待ちしています。

GLAM Lifestyle Editorial
編集部
日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
Feature
特集記事

