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「雑草が気になるぞ」嫁が無農薬で育てた畑近くに除草剤を撒いた義父。だが、善意でやってくれる義父に何も言えなかった

譲ってもらった畑に伸びる手
子どもの教育と家計、家族の健康のために、義父から使っていない畑を譲ってもらい、無農薬で野菜を育て始めた。
畝を立てて土をふるい、虫を一匹ずつ手で取り除く。
ようやく葉が青々と茂りはじめた矢先のことだった。
「ここはこうじゃないよ」
作業中の私の隣にしゃがみ込み、義父が当然のように土を触る。
やり方を一から指摘し、勝手に草をむしっていく。譲ってもらった立場で嫁いだ身、強くは言えない。
そう飲み込んで頭を下げ続けた。
問題はその数日後だった。仕事から戻ると、収穫間近のトマトと茄子がきれいに消えていた。
家に入ると食卓に並んでいて、義父は満足げに笑っている。
「ちょうど食べごろだったから持ってきたよ」
反論する隙もない。
譲ってもらった畑だ、義父の土地でもある。私は無理に微笑んで、子どもに「いただきます」と言わせた。喉の奥で「私が育てたかったのに」という声を押し殺す。
駐車場横の畑にも伸びた手
このままでは無農薬の意味がない。
そう思い、近所の人から自宅の駐車スペース横の畑を譲ってもらった。
今度こそ義父の干渉は届かないはずだ。土を耕しながら、私はそう信じていた。
ところが翌週、畑の縁が妙に枯れている。
土に近づくと、つんとした薬の匂いがした。聞けば義父は悪びれもせずに言った。
「やり方がなってない、雑草が気になるぞ」
駐車場の見栄えが悪いからと、畑に接する雑草へ除草剤を撒いていたのだ。
無農薬で土づくりから始めた畑が、たった一日で台無しになった。
土に染み込んだ薬は、もう私の手では戻せない。手間をかけて整えた畝も、子どもと交わした「自分たちで作るね」という約束も、ひとまとめに踏みつぶされた気がした。
それでも義父の指摘は止まらず、収穫の足音が近づくと、また勝手に野菜が抜かれていく。
プランターでは子どもが自分の手で野菜を育てている最中だった。
「水やりは自分の役目」と毎日張り切っていたのに、義母が先回りして水を撒いてしまう。芽を見つけたのも、葉が伸びたのも、子どもより先に義母が報告する。
子どもは口をへの字に結んで黙り込んだ。
善意の顔をした干渉
二人とも悪気はないらしい。
むしろ「手伝ってあげている」とすら思っている。
だからこそ厄介で、こちらが嫌だと伝える言葉が見つからない。
無農薬で育てたかった意味も、子どもに役割を持たせたかった意味も、義父母には届かない。枯れた畑の土を黙って掘り返しながら、私は深く息を吐いた。
善意は時に、相手の大事なものを根こそぎ奪っていく。土に手をつけたまま、私はその冷たさをじっと噛みしめていた。
※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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