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「そこまで一緒に運びましょうか」挨拶しかしたことのない近所の住人。だが、困っていた私を救ってくれた瞬間

「そこまで一緒に運びましょうか」挨拶しかしたことのない近所の住人。だが、困っていた私を救ってくれた瞬間
顔を合わせても、交わすのは挨拶だけだった
ゴミ出しの朝になると、いつも同じ人と顔を合わせていました。近所に住んでいる方で、だいたい家を出る時間が同じだったのです。
「おはようございます」
すれ違うときに会釈をして、それだけ。立ち止まって話をしたこともなく、名前さえ知りませんでした。
私はもともと、ご近所付き合いがあまり得意ではありません。親しくなれば気を遣うことも増えるし、今くらいの距離がちょうどいいと思っていました。
だから、その人とも挨拶だけできていれば十分だと思っていたのです。
一人では持ちにくかった粗大ゴミ
ある朝、粗大ゴミを出すため、長くてかさばるものを玄関から運び出していました。
それほど遠い場所まで運ぶわけではありません。それでも、一人で持つには長さがあり、片方を持ち上げると反対側が地面についてしまいます。
何度か持ち直しましたが、うまくいきませんでした。
誰かを呼ぶほどでもない。少しずつ運べばいい。そう思い、もう一度抱え直そうとしたときです。
ちょうど、いつもの人がゴミ袋を提げて歩いてきました。
私の様子を見ると、その人は足を止めました。
「大丈夫ですか、そこまで一緒に運びましょうか」
そう言うと、自分のゴミ袋を道の端に置き、粗大ゴミの反対側を持ってくれました。
二人で持つと、それまで苦労していたのが嘘のようでした。
無事に運び終え、私は何度も頭を下げました。
「本当にありがとうございました」
その人は「いえいえ」と笑い、自分のゴミ袋を拾って、そのままいつものように歩いていきました。
挨拶だけでも、つながっていた
翌朝、また同じ場所でその人に会いました。
それまでなら向こうから声をかけられるのを待つこともありましたが、その日は自然と私のほうから言葉が出ました。
「おはようございます」
返ってきたのは、いつもと同じ「おはようございます」でした。
何か特別に親しくなったわけではありません。今でも、立ち話をするような間柄ではありません。
それでも、挨拶しかしていなかった相手が、困っているときには手を貸してくれました。
近所付き合いは、深く関わることだけではないのかもしれません。毎朝の短い挨拶も、少しずつ人とのつながりを作っていたのだと思います。
※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた60代以上男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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