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「え、これじゃ足りないの?」会計で声を荒らげた客。だが、足りないお金を車に取りに行った客が戻ってきた結果

えこれじゃ足りないの会計で声を荒らげた客だが足りないお金を車に取りに行った客が戻ってきた結果

会計の途中で、男性の手が止まりました

休日の昼下がり、私はファミレスのレジに近い席でコーヒーを飲んでいました。

食事を終えた客が伝票を持って会計を済ませていく、いつもどおりの光景です。

そのとき、レジの前に立った中年の男性が、財布の中を何度も確認し始めました。

札入れを開き、小銭を数え、もう一度ポケットまで探しています。

どうやら会計に少しだけ足りないようでした。

男性は困ったように息を吐くと、若い店員に財布の中を見せるようにしながら言いました。

「え、これじゃ足りないの?ちょっと足りないだけなんだけど、何とかならない?」

店員は申し訳なさそうに頭を下げました。

「すみません。こちらでは金額を変えることができないんです」

すると男性の表情が険しくなりました。

「いや、ほんの少しだろ?こういうときくらい何とかしてくれてもいいじゃない」

最初は頼むような口調だった声が、少しずつ大きくなっていきます。

店員は困った顔をしながらも、もう一度「申し訳ありません」と頭を下げました。

その言葉を聞いた男性は、ため息まじりに財布を閉じました。

「……車に小銭があるかもしれない。取ってくるから、ちょっと待ってて」

そう言って伝票をレジ台に置くと、足早に店の外へ出ていきました。

男性がいなくなると、店内には妙な静けさが残りました。近くにいた客も、何となくレジのほうを気にしています。

若い店員は少し緊張した表情をしていましたが、待っていた次の客に「お待たせして申し訳ありません」と声をかけ、そのまま会計を続けていました。

戻ってきた男性に、店長が声をかけました

数分後、男性が店へ戻ってきました。

片手には、車の中から探してきたらしい硬貨が握られています。

「あったよ。これで足りるだろ」

まだ少し苛立ちが残った声でレジへ近づいた、そのときです。

先ほどのやり取りに気づいていたのか、奥から年配の店長が出てきて、若い店員のそばに立ちました。

男性が握った硬貨をそのまま差し出そうとすると、店長は受け皿を男性の前へ置きました。

「ありがとうございます。こちらにお願いします」

声は驚くほど穏やかでした。

男性は一瞬、何か言おうとしたように口を開きましたが、そのまま黙って硬貨を受け皿へ置き始めました。

「これで…足りてるよね?」

店長は硬貨を確認してから、いつもどおりの口調で答えました。

「はい、大丈夫です。お預かりします」

そしてレシートを差し出しました。

「ありがとうございました」

責める言葉も、嫌みもありません。

男性はレシートを受け取ると、「…どうも」とだけ返しました。先ほどまでの勢いはなく、周囲の視線が気になったのか、少し気まずそうに店を出ていきました。

店長は男性を見送ると、若い店員に小さな声で「大丈夫?」と尋ねました。

店員はほっとしたようにうなずき、「はい、大丈夫です」と答えていました。

強い言葉で言い返さなくても、必要なことを淡々と伝えるだけで収まる場面もあるのだと思います。

止まっていた店内の話し声も、いつの間にかいつもの昼下がりのざわめきに戻っていました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。

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