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「お金は払ってるだろ」ホテルの朝食会場で山盛りに取った客。だが、スタッフが静かに伝えた一言

「お金は払ってるだろ」ホテルの朝食会場で山盛りに取った客。だが、スタッフが静かに伝えた一言
大皿に積み上がっていく朝食
家族旅行で泊まったホテルの朝食会場は、朝から多くの宿泊客でにぎわっていた。
私は窓の近くの席で食事をしていたが、料理を取りに行ったとき、ひとりの男性が大きな皿に次々と料理を載せているのが目に入った。
卵料理にパン、総菜まで、皿からこぼれそうなほど積み上がっている。家族の分もまとめて取っているのだろうと思い、そのときは特に気にしなかった。
ところがしばらくすると、その男性のテーブルには、まだ料理がかなり残った皿が何枚も並んでいた。
それでも男性は再び席を立ち、新しい皿を持って料理の並ぶ場所へ向かっていく。
隣にいた夫も気づいたようで、小さな声で言った。
「まだ取るのかな」
近くの席からも、ときどき男性のテーブルへ視線が向いていた。
バイキングなので、どれだけ食べるかは本人次第だ。それでも、ほとんど手をつけていない料理が残っているのを見ると、少し気になった。
スタッフが声をかけた
その後、料理を補充していた女性スタッフが男性のテーブルの近くまで来た。何枚も残された皿を見て、一度立ち止まった。
「恐れ入りますが、お召し上がりになれる分ずつお取りいただけますか」
声は穏やかで、周囲に聞かせるような言い方ではなかった。
男性は皿を見たあと、少し不満そうな顔をした。
「お金は払ってるだろ」
スタッフは言い返さず、少し間を置いてから答えた。
「はい。ただ、ほかのお客様にもお取りいただくお料理ですので、ご協力いただけると助かります」
それだけ伝えると、スタッフは軽く頭を下げた。
男性はすぐには返事をしなかった。テーブルに残った皿を見てから、短く「わかった」とだけ答えた。
その後、男性が新しい料理を取りに行く姿は見なかった。
誰かに強く叱られたわけでも、大きな騒ぎになったわけでもない。
ただ、スタッフが必要なことだけを静かに伝えたことで、その場はそれ以上険悪にならずに済んだ。
好きなものを自由に選べるのがバイキングの楽しさだと思う。それでも「好きなだけ取れること」と「食べきれないほど取ること」は、少し違うのかもしれない。帰り際、私は男性のテーブルに残った皿を思い出していた。
※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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GLAM Lifestyle Editorial
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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