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「あそこって、座る場所だった?」最前列のわずかな隙間に入り込んだ家族。近くにいた私が感じた本音とは

戻ってくると、最前列に知らない家族がいた
子どもたちが楽しみにしていた、遊園地のヒーローショーを見に行った日のことです。
会場には観覧スペースが設けられていて、前方にはレジャーシートを敷いて座れる場所がありました。
私たちは早めに会場へ向かい、案内された範囲の中にシートを広げます。
運よく取れたのは最前列でした。
「ここならよく見えるね」
子どもたちも大喜びです。開演まではまだ時間があったため、妻と交代で近くのアトラクションを見に行きながら過ごし、開演が近づいたころには家族全員で席へ戻りました。
ところが、自分たちのシートが見えてきたところで、私は足を止めました。
隣の家族のシートとの間にあった、ほんのわずかな空間。そこに、見覚えのない家族が座っていたのです。
大人二人と小さな子どもで、体を寄せ合うようにして座っています。
「あそこって、座る場所だった?」
妻が小声で聞いてきました。
もちろん、一家族が新しくシートを広げられるほどの場所ではありません。もともとは、隣同士のシートが重ならないように空いていただけの隙間でした。
理由は分かっても、入り方には驚いた
おそらく、その家族も子どもに少しでも近くでショーを見せたかったのでしょう。
人気のショーだったため、開演直前には後ろの観覧スペースまで多くの人で埋まっていました。
前方にわずかな空間が見えれば、「ここなら座れるかもしれない」と思ったのかもしれません。
ただ、その場所は明らかに狭く、隣のシートにはみ出さないよう、大人が肩をすぼめるほどでした。
私たちだけでなく、近くに座っていた人たちも気づいたようです。何度かその家族のほうを見る人もいました。
「パパ、あの人たち狭そうだね」
子どもに言われ、私は返事に迷いました。
注意することも考えましたが、ショーはもう始まりそうです。
子どもたちが何日も楽しみにしていた時間の直前に、言い合いになるのも避けたいと思いました。
「もう始まるから、前を見ようか」
そう言って、子どもを座らせました。
最後まで、その場所を離れなかった
やがて音楽が流れ、ショーが始まりました。
前に座った家族は、そのまま最後まで動きませんでした。
狭い場所で何度も座り直していましたが、後ろへ移る様子はありません。
周囲も次第にショーへ集中し、そのまま約束の時間は過ぎていきました。
終演後、その家族は何事もなかったように立ち上がり、人混みの中へ消えていきました。
大きなトラブルになったわけではありません。それでも、「子どもに近くで見せたい」という気持ちは同じだったからこそ、ほんの少し周囲への配慮があればよかったのにと思います。
楽しかったショーの記憶と一緒に、最前列のわずかな隙間に一家で座っていたあの光景も、今でも妙に印象に残っています。
※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
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日々の暮らしや選択を通して生まれる気持ちの変化に目を向け、人生を自分らしく整えていくヒントを届ける編集部チームです。仕事や人間関係、暮らしの質、価値観の揺らぎ。さまざまなテーマを横断しながら、今の自分にとって心地よい選択とは何かを考え、無理のない距離感で情報を発信しています。ときには短編小説の力も借りながら、日常にそっと寄り添い、気持ちを軽くするようなライフスタイルコンテンツをお届けします。
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